「本ってどういう流れで書いてるの?」「執筆準備ってどんな感じ?」
絶対に教わらないことですが、ちょっと知りたくないですか?
そこで今回、医学書インタビュー企画と合わせて、産婦人科医の柴田綾子先生(@ayako700)に本の書き方もインタビューしてきました!
今回取材させていただいたのはこちらの1冊!
医学部5年のサイト運営クロがインタビューさせていただきました!
普段は絶対に聞けない興味深い話を聞けたので、ぜひ最後までご覧ください!
今回のインタビュー連載は3部構成です!
第2部の本記事と合わせて、第1部、第3部もぜひご覧ください!
第1部.「女性の健康をもっと知って欲しい」柴田先生が本当に伝えたい思い【医学書インタビュー】
第3部.柴田綾子先生が産婦人科を目指した「きっかけ」【キャリアインタビュー】
本を執筆するのってどれくらい時間かかるんですか?
執筆の流れを教えて下さい!
自分は本を一冊出すのに一年はかかってます。

まずは、共著者の方とエクセルで本の内容や章立てとかページ数の割当を作ります。この時に、ざっくりと本のイメージや対象となる読者像を決めます。
それを編集部と共有していくんですけど、この段階で本の構成ってだいたい決まちゃうんですよね。
1番最初に出版社の編集部の企画会議でOKもらう必要があるので、企画書を作成する段階で以下のような内容は決めてしまいます。
- 何円で
- 何ページで
- どれくらいのサイズで
- いつ発売するかの目標
あとは、共著者と自分が、どこからどこまでの執筆を担当するみたいなのを決めるんですけど、
私は自分ひとりだと毎週何時間とか決まった執筆時間を守ることができないので、何章を何月末までに出すみたいな締め切りを作ってスケジュール管理してます。
私は、自分の原稿を共著者の方にもチェックしてもらうようにしてるんですよね。
普通だったら、原稿を編集部に提出してチェック・校正してもらうんですけど、自分はその前に共著者と原稿を交換しながら修正コメントやアドバイスをもらっています。
何月何日までにGoogleの共有フォルダに原稿を入れて、相手にチェックしてもらう。そして、相手の原稿もチェックして…みたいな感じで進めています。
1回目の原稿チェックを自分と共著者で終えたら、原稿を編集部に提出します。
編集部で校正していただいた原稿を、全部見直して修正コメントや追加を入れて、第2原稿を作ってもらいます。
今回は第2原稿を、誤字脱字などをチェックした上で本の印刷(完成)としました。
私は本のために原稿をゼロから書いていますが、研修中にすでに勉強したことをEvernote等にメモで貯めている先生や、ご自身のブログに記事が溜まっている方はそれらを追記修正して出版できたりすると思います。
その方が時間もそこまでかからず、本にしやすいかなと思いますね。
編集部とのやり取りってどんな感じなんですか?
細いやり取りはたくさんメールでしています。
本のデザイン、イラストや表紙のイメージ、図表、ページの何文字、本のページ数などは事前にけっこうやり取りして相談していますね。
今回は発売後もいろいろやっているんですよ。
コロナ後で書店がしまっていたり、学会がなかったのが出版社や本屋さんにとっても、大変な打撃だと思います。

例えば産婦人科なら4月に大きい学会があるんですけど、毎回学会には各出版社の出典があるので、そのブースに入れて貰えればいろいろな上の先生の目にとまってくれるんですが…
今回は学会が完全WEB開催になっちゃたんですよね。
そこで、新しい試みとしてTwitterのスペースを使って、気軽にしゃべる感じで本の内容を紹介していました。
実際それでたまたまスペースを聞いてくれて、面白いから買おうみたいな人もいましたし、
発売した後も本を届けるためにがんばらないといけない面がありました。
本の宣伝ってどんな感じで行うんですか?
実は、Amazonの順位を上げるのは、たくさんの方の目に止まるためにはすごい大事です。
あれって発売前にどれだけ予約取れるかが、すごい重要なんですよ。
まずは「本が発売された」という存在を知ってもらうのが大事なので、いろんな方に献本させていただきます。
編集部に相談して何冊まで献本できるかを聞いて、
アドバイスくれる先生や、本の紹介をしてくださる先生に内諾を取って、
販売前にお送りする形です。
「今度本を出すんですが、よかったら感想など…」みたいな形でメールします。
発売前から色々がんばって宣伝すると、予約が入るので、Amazonの順位が決まります。
実は本の発売前にがんばることが多いです。
発売してAmazonの上位に入れれば、柴田のことを知らない人にもとまって「じゃあ買ってみようかな」みたいな流れになりやすいのです。
いま、毎週のように新しい本が出るので、一瞬でもAmazonのランキングに入らないと、そのまま存在を忘れられちゃうんですよね…
この辺は慣れた編集部なら絶対協力してくれると思います。
医学書の書き方インタビュー
医学書を執筆していく裏側を快く話してくださった柴田先生に感謝です!
柴田綾子先生ツイッター:@ayako700
大学や勤務先では絶対に学ぶことのない「医学書の書き方」は目からウロコの内容満載でした!
以下の記事もおすすめ!
今回の柴田先生へのインタビューは3部構成で行っております。
第1部.「女性の健康をもっと知って欲しい」柴田先生が本当に伝えたい思い【医学書インタビュー】
(当記事)第2部.医学書ってどう書くの?執筆の裏側を聞いてきたよ!【柴田綾子先生】
第3部.柴田綾子先生が産婦人科を目指した「きっかけ」【キャリアインタビュー】
第1部では特に今回の本を書く上での「こだわり」や「本を通して伝えたいメッセージ」を伺っているので、ぜひご覧ください!
また、以下の2つの記事も当サイトで公開しています。
- 柴田先生が執筆された医学書のまとめ記事
- 産婦人科ローテ前に読んでおきたい記事
ぜひ合わせてご覧ください!