「将来の進路どうすればいい?」「みんなはどうやって決めたの?」
これからのキャリアで悩んでいることもあるのでは?
医学生・研修医にとって将来の進路選択は悩みの種ですよね…
そこで、当サイトで若手医師向けのアンケートを行なってみました!
主に3~9年目の若手医師に、進路選択をどのようにしたのかをお聞きしています。
当記事ではその中から気になった回答をサイト運営の医学部5年クロが抜粋して紹介していきます!
ベテランの先生ではなく、世代が近い若手医師だからこその意見を聞くことができました!
質問1:医学生の時に考えていた進路と今の進路は同じですか?
医学生の時に考えていた進路と、今の進路は同じですか?
・はい
・いいえ
この質問に対しては、「はい」が45%「いいえ」が55%と初期研修中に進路変更をした先生がやや多いようです。
それぞれの意見も聞いてみました!
「はい」を選んだ方の意見
医師4年目
元々急性期をやりたいと思っていて、カテに惹かれて循環器と迷った時期もありましたが、初期研修1年目の最後にICUを回ったときに全身管理を極めることが一番患者さんのことを考えられる仕事だと感じました。
医師3年目
ポリクリで一通りまわって何個かに絞り、初期研修でまわって最終的な進路を決めた
医師9年目以降
外科ラウンドで手術に魅力を感じた
医師1~2年目
学生時代、消化器内科の研究室にてクローン病の基礎研究を行い、その時に消化器内科医になることを決めました。
「いいえ」を選んだ方の意見
救急科6年目
医師5年目、小児科後期研修中に、小児救急分野の興味深さと需要を知り、選択した
医師5年目
研修医時代に色々な診療科をローテーションして
医学生の時と進路が変わる方も変わらない方も、初期研修を通じた考えの変化は多少なりともあるみたいです!
ポリクリでの見学と違い、実際の臨床現場だからこそ分かることがあるのかもしれません!
質問2:初期研修が始まる段階で、どれくらい先の進路まで考えていましたか?
初期研修が始まる段階で、どれくらい先の進路まで考えていましたか?
・とりあえず初期研修まで
・後期研修まで
・後期研修後のことも考えていた
この質問に対しては「とりあえず初期研修まで」と答えた方が約80%。
「後期研修まで」「後期研修後のことも考えていた」という方が残り半々でした。
それぞれの先生方の意見も聞いてみました!
「とりあえず初期研修まで」の方の意見
医師4年目
自分の興味が働き始めてからどう変わるか分からないと思っていたので、日々の診療に集中して、その時にやりたいと感じたことを深められる後期研修先を探そうと思っていました。
医師5年目
初期研修のローテーションの中で進む診療科を決めたいと考えていました。
やはり初期研修中にローテしながら自分の興味のある分野を見つけていく方が多いようです!
無理に医学生・初期研修医になってすぐの時期に専門を決める必要はないのかもしれません。
「後期研修まで」考えていた方
救急科6年目
初期研修が終わったら、小児病院で研修することを決めていた。その後は未定だった。
上の先生は小児科の後期研修中に小児救急の面白さを見つけたそうです!
後期研修まで考えていても、本気で突き詰めたい専門分野は変わっていきそうですね!
消化器内科志望医師1~2年目
初期臨床研修は、消化器内科に限らず手技ができる病院を選びました。そのような病院の方が研修医に手技をさせる風土が根付いているため、結局は消化管内視鏡までやらせてもらえるようになりました。
後期はどの大学病院の医局に入るかまで決めています。基礎研究、留学させてもらえる風土があるのかどうかを重視しました。
将来の進路がしっかり決まっている人にとっては後期研修を見据えて初期研修先を選ぶのもいいのかもしれませんね!
質問3:若手医師だからこそ思う、各科の魅力を教えて下さい!
若手医師だからこそ思う、各科・今の進路の魅力を教えて下さい!
訪問診療
街中や電車内などでの医療的トラブルに対応する能力が付きやすい
乳腺外科
外科はメリハリがあり楽しい
小児科
小児科医は、子どものスペシャリストなだけでなく、子どもの全てをみるジェネラリストでもあります。
日本の将来を背負っていく子どもたちを相手に仕事をすることは誇らしくもあり、単純に日々の仕事の中で癒やされることも多いです。
小児救急科
小児救急は、重症の小児を救う救急的な重要性・面白さと、事故を予防しご家族の不安に気がつき対応する小児の何でも屋さん的な要素の両面を合わせ持っている。浅く広くなんでも勉強したい、子どもたちのために漠然と役に立ちたい人は向いている科です。
救急科
今まさに苦しんでいる人に手を差し伸べられること。画一的な治療だけでなく病態生理を考えながら患者さんにとってベストな治療を考え、それを実践できること。
眼科
眼科は診断から治療まで基本的にひとりで完結するので、自分で診断した患者を自分で治せるよろこびがあります。あとは、働き方に幅があり、手術に明け暮れるのもありだし外来メインでゆるく働くのもありなのも選択肢があって良いと思います。ちなみに暇なイメージがあると思いますが若手のうちはわりと忙しいです。
皮膚科
比較的短期間でとりあえずの診療くらいはできるようになること、病理の確認や勉強のハードルがわりと低く疾患の組織レベルの病態が想像しやすいこと、緊急等での時間外勤務は少ないことなど
美容外科
3年目から自分が主治医、執刀医として主体性を持って色々な手術などを行えること。
内科
内科は範囲が広くいつまでも勉強しなければいけないけど、その分飽きない。全身を診れる。
消化器内科
“消化器内科は、内視鏡ができるので、お給料もそこそこ良い科です。
そのためお金に惑わされず、将来的に自分の好きなことにもチャレンジしやすい科です。
バイト先も多いため、ハイパー思考の方からハイポ思考の方までどちらにも合う働き方ができる科だど考えています。”
大学の講義やローテ中に「〇〇科の魅力は〜〜」という話を聞くこともありますが、ベテラン先生の意見ってあまり響かないこともありますよね…
今回は若手医師だからこその意見を聞くことができました!
専門分野に対して自分で主体的に治療できるのが、面白いポイントになりそうですね。
できること、知っていることが増えているのが楽しそうです!
質問4:差し支えない範囲で今やっていることを教えてください!楽しいポイントも教えて頂けるとありがたいです!
差し支えない範囲で、今やっていることを具体的に教えて下さい!
楽しいポイント・やりがいなども教えていただけるとありがたいです!
小児救急科
小児救急科で、診療、施設間搬送、エビデンスに乏しい小児救急分野の研究などを行ってます。
救急科
後期研修プログラムで外病院のハイボリュームな救急外来で研修をさせていただいています。本拠地では3次救急対応とその後の病棟管理、集中治療をしています。
眼科
大学病院で下っ端として働いています。レーザーや手術(一部分)をたまに振ってもらえて楽しく取り組んでます。
ヘルスケア企業勤務
スマホアプリを通したヘルスケアサービスを扱っています。今後、医療や福祉等における様々な課題の解決・改善に寄与できればと思うとワクワクします。
美容外科
毎日外来や手術を何十人に対して行っています。患者様のお悩みを改善して仕上がりに満足していただけると嬉しいです。
腫瘍内科
抗がん剤治療を多く行っています。新薬を病院で初めて使う立場になったりして楽しいです。
研究から臨床、ヘルスケアサービスまで自分の熱中できる分野を見つけてきた先生方の言葉からは情熱が伝わってきます!
医学生・初期研修医の間にこんな分野を見つけたいですね!
質問5:将来の進路を決める上で役に立った本、学生時代に読んでおけばよかった本を教えて下さい!
「〇〇科に進んだ自分が学生時代に読んでおけばよかった本」を教えてください!
NHK出版
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公衆衛生大学院
「生きておれ、病気はそれから治す」
アフガニスタンで医療を提供するにつれ、医療の前にキレイな水が必要だと感じ、井戸をほり運河まで作ってしまった日本の医師の伝記です。
僕が、健康のためには、医療の前に必要なことがたくさんあると確信した1冊です。
そういう経緯もあり、現在公衆衛生学を学んでいます。
メディック メディア
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眼科
自分が学生の頃は発刊されておらず、学生や研修医が眼科をさらっと学びたいときに読めるカジュアルな本がなく大変困ったのですが、いまは病みえがあるのでありがたいですね。
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救急科4年目
論文なんて敷居が高いと感じるかもしれませんが、学生時代から英語論文に慣れておくことはどの分野に進むにしてもプラスになると思います。
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医師3年目
バックパッカーの聖書とも言われている本です。読むと旅に出たくなります。学生のうちくらいしか長い休みは取れないのでもっと早く読んでおけばよかったです。
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ヘルスケア企業勤務
「お金の大学」のような分かりやすそうなマナーリテラシーに関する本を1冊くらい読んでいるとよかったかもしれません。また、軽くでもプログラミングやエクセル・ワード・パワポの勉強はしておくと良かったかもと思います。
医師1~2年目
“医学の本は、興味がある限り自分で読むと思いますので、あえてこの本を挙げます。
医師は「お金はあるけど、お金の教育は素人の集団」ですので、さまざまな勧誘などのカモになりやすい職業です。
医師として日々充実した人生を送るためにも、早いうちから世の中のお金に関する基礎教育を自ら進んで受けましょう。
この本はイラストも豊富でとてもわかりやすくまとまっています。
「確定申告とはなにか」「節税できる項目は何か」など、社会人として知っておくべきことがこれ一冊で学べます。
ぜひ買うべき本だと思います。”