メジカルビュー社×医学書レビュー.comコラボ企画の5冊目は
『レジデントとジェネラリストのためのリウマチ・膠原病診療』
です!
が書評を書いてくださりました!
- 医学部の学生、研修医、臨床でリウマチ膠原病疾患の鑑別に悩む医師でも大変役立つ書籍だと思います。
- 膠原病の内容も盛り沢山であるだけでなく、総合内科など全身を診るためもポイントも数多く記載されている。最近の知見や治療についても詳しく解説されている。
だそうです!それでは書評をご覧ください!
書名
レジデントとジェネラリストのためのリウマチ・膠原病診療
レビュワープロフィール
感染症内科・19年目
各項目評価(5点満点)
- お求めやすさ(価格)
★★★★★ - よみやすさ
★★★★★ - 使いやすさ
★★★★★ - オリジナリティ・独創性
★★★★★ - 満足度
★★★★★
どんな本?
- リウマチ膠原病の身体所見の取り方、診断のためのアプローチ、見逃さないコツ、フローチャートで診断治療を分かりやすく説明してくれています。
- 医学部の学生、研修医、臨床でリウマチ膠原病疾患の鑑別に悩む医師でも大変役立つ書籍だと思います。
おすすめの読者層
- 臨床実習や国試勉強をしている医学部の学生
- 研修医、リウマチ膠原病科に進む後期研修医
- 臨床の現場で、不明熱の診療にとまどう医師たち
良い点
- 身体所見のとり方で、図や写真、ちょっと差がつくpointといったように詳細に丁寧に説明されていることがとても分かりやすいです。
- リウマチ膠原病の確定診断をつけるためのアプローチで、「痛みからのアプローチ」「検査からのアプロローチ」「診療科からのアプローチといったように、アプローチの方法を多方面から記載されていることが大変分かりやすくて良いと思いました。
- 炙り出す:他の症状・疾患に隠れがちな膠原病の記載で、私の知らないことが多々記載されていました。大変分かりやすく勉強させて頂きました。
- 顕微鏡的多発血管炎のところで、ステロイド投与のレジメンを表にして記載されていました、大変分かりやすく良かったです。
総じて、研修医をはじめとして、一般内科医で不明熱の鑑別に苦慮している医師でも大いに役立ち活用ができる書籍だと思います。
私は、医師歴20年の経歴がある呼吸器科医ですが、不明熱の患者さんの診断に悩むことがありますので、是非、こちらの書籍を読ませて頂き、臨床現場に役立たせていきたいと思います。
悪い点
フローチャートの疾患別治療戦略は大変分かりやすく記載されていますが、強いて申し上げますと、治療だけではなく、疾患別の診断フローチャートの記載もあれば、さらに分かりやすく理解ができるかな、と思いました。
レビュワープロフィール
腎臓内科・6年目
各項目評価(5点満点)
- お求めやすさ(価格)
★★★★☆ - よみやすさ
★★☆☆☆ - 使いやすさ
★★★★☆ - オリジナリティ・独創性
★★★★★ - 満足度
★★★★☆
どんな本?
膠原病の内容も盛り沢山であるだけでなく、総合内科など全身を診るためもポイントも数多く記載されている。最近の知見や治療についても詳しく解説されている。
おすすめの読者層
膠原病内科を専攻する3.4年目や深く興味を持っている研修医2年目など。
ある程度臨床経験や基礎知識がないと難しいと思います。
良い点
- 疾患毎のまとめもありつつ症例ベースで解説が進んでいくため、実臨床で役立ちそう(ただ、中には作者も数例しか経験していないような希少な症例もあるようで、全体的に煩雑になっている印象もあります)。
- 関節エコーの解説がわかりやすい。画像などのバーコードリーダーがあり良い。
悪い点
- 指や骨盤のレントゲン、各疾患のところに乗っている関節エコーのオリエンテーションの説明の図や各所見へ矢印があるとなお良い。
- 網掛けの病気説明のうち、抗GBMやAOSDはその前後の内容とあまり関係ないように思え、まとまりに欠けるように思います。
- 「~からのアプローチ」ごとにまとめてありますが、痛みからのアプローチの後半は多数の疾患が羅列されており、煩雑に感じました。
- 可能な範囲で、疾患毎にある程度まとめてあった方が読みやすく、頭にも入りやすいのではないかと感じました(膠原病自体の症候が多臓器にわたるため難しいかもしれませんが、SLEや関節リウマチ、シェーグレンなどが多数のページにわたって記載されており、煩雑に感じました)。