書評コラボ

【書評コラボ②】病棟でのせん妄・不眠・うつ病・もの忘れに対処する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

メジカルビュー社×医学書レビュー.comコラボ企画の2冊目は

『病棟でのせん妄・不眠・うつ病・もの忘れに対処する』

です!

麻酔科・8年目の先生

精神科・12年目の先生

が書評を書いてくださりました!

  • 身体科での治療場面で精神科治療が必要になった際に、どのように対処すればよいのかを解説した本
  • 具体的な観察・評価・介入方法が例示されており、これ一冊でメンタルの初期対応に自信がつく

だそうです!それでは書評をご覧ください!

書名

病棟でのせん妄・不眠・うつ病・もの忘れに対処する

created by Rinker
メジカルビュー社
¥3,630 (2023/06/03 01:21:00時点 Amazon調べ-詳細)
4758302375

レビュワープロフィール

麻酔科・8年目

各項目評価(5点満点)

  1. お求めやすさ(価格)
    ★★★★☆
  2. よみやすさ
    ★★★★☆
  3. 使いやすさ
    ★★★★★
  4. オリジナリティ・独創性
    ★★★★★
  5. 満足度
    ★★★★★

どんな本?

身体科での治療場面で精神科治療が必要になった際に、どのように対処すればよいのかを解説した本

おすすめの読者層

総合病院で勤務する精神科医師のみならず、身体科医師(特にがんや高齢者を扱う先生、精神科コンサルトが気軽にできない状況の先生)にもおすすめです。

良い点

今まであるようでなかったコンサルテーションリエゾン精神医学の専門書です。従来の書籍は緩和ケアに偏ったものが多かったですが、せん妄・認知症・不眠・うつ病・発達障害など多岐にわたって解説がありました。

とっさに困った時の処方例も含めて書いてあることからハンドブック的にも使うことができる一方、症例や文献から紹介・解説した章もあることから、経験年数問わず役に立つ本だと思います。

身体科でこころのケアに携わる人はとりあえず持っておいた方がいいと思いました(専門科とわず)。いつも手元に置いてすぐに読み返せるようにしたいと思います。こんな本欲しかった…!という一冊でした。

悪い点

処方例の中にあるピベリデンは日本では頻回に使われる薬ですが、出荷調整がかかっており再開の目処がたっていません。同じ効能の薬剤も出荷調整がかかりそうな状況で非常に現場の人としては困っています。今後の改訂の際には、経験の多い先生なら、ピベリデンがなくなったときにどうされるのかも含めて教えていただきたいです。

レビュワープロフィール

精神科・12年目

各項目評価(5点満点)

  1. お求めやすさ(価格)
    ★★★★☆
  2. よみやすさ
    ★★★☆☆
  3. 使いやすさ
    ★★★☆☆
  4. オリジナリティ・独創性
    ★★★★★
  5. 満足度
    ★★★★☆

どんな本?

病棟で遭遇する、メンタル関連の「困った!」に救いの手を差し伸べてくれる良書です。不眠、せん妄、不安など一般病床でもよくみられる症状の具体的な観察・評価・介入方法が例示されており、これ一冊でメンタルの初期対応に自信がつくでしょう。 

おすすめの読者層

  • 初めて病棟で患者さんを受け持つことになった研修医やレジデント
  • 患者さんの治療について理解を深めたい、精神科病棟の看護師やコメディカル
  • リエゾンチームとして内科や外科の病棟の患者を診ることになった精神科医

良い点

  • 精神症状に対処するための具体的な介入手法が多数挙げられており、評価に必要な質問紙などの情報も本文中に記載されているため、すぐに病棟で使うことができる点
  • 精神科領域において使用される薬の種類や作用機序、副作用などについても丁寧に説明されており、適切な薬剤選択に役立つ
  • 全体として分かりやすい文章でまとめられており、精神科の知識が少なくても理解しやすい。

悪い点

  • テイクホームメッセージのように「ここだけはおさえてほしいポイント」などとまとめてあるとよいかもしれません。
  • せっかく症例が多数紹介されているので、その後の経過も記載してあると具体的な治療の流れが可視化されてよいと思います。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

コメントを残す

*