書籍名
失神外来を始めよう!
総合評価
★★★★★★☆☆☆☆
読み返し度
★★★☆☆
参考書のレベル
入門編
使用した場面、役立ったエピソード
どのように:失神の基礎を学ぶ
読者の感想
(2020年2月 記)
医師3年目で購入し読みました。失神のガイドラインに沿って診療の進め方を解説した本です。100ページちょっとで、読むのにあまり時間はかかりませんでした。
まず失神の定義、問診・身体診察、初期検査までを踏まえたリスク評価の方法(心原性か否か)を解説しています。さらに心原性の緊急性判断、非心原性失神についての解説、さらに行う検査(専門的なものを含めて)、治療と続きます。
循環器内科を専門としない立場としては、リスク評価や非心原性に対する診断・対応に関しては勉強になりました。ただ、1番気になる心原性失神、特に不整脈性失神に関して心電図の説明はほとんどないため他書で勉強する必要があります。また、起立性低血圧をきたす原因は表一つで片付けられており、もう少しメジャーどころは解説が欲しかったかなという印象。
総じて、何をすべきかというリスク評価の勉強にはなったと思います。循環器内科を目指す、専門とする先生には物足らない内容かもしれません。「この失神、どう診るか」(メディカ出版)も読んでみたいです。