はじめに
臨床実習開始前にある試験、CBT。
1~4年生の人の中には、
「具体的にはよく知らない」
という人も多いのではないでしょうか?
今や日本全国どこの医学部であれ共通で受験することになるCBT。
この記事ではそんなCBTについての概要を私の経験談を踏まえながら書いていきます。
今すぐ受験というわけではない下級生の方も「へー、そんな試験があるのか」とさらっと読んでくれれば嬉しいです。
(※CBTには守秘義務があるので、そこに抵触しない範囲で書きます)
CBTとは?
正式な定義は省略します。
いずれ各大学のガイダンス等で冊子が配られて、きちんとした説明がされると思いますので安心してください。
CBTを一言で表すなら
「病棟実習に出るための仮免試験」
です。
CBTでは臨床実習に必要な知識を問われ、もう一つの仮免試験OSCEでは実技を問われます。
不合格=実習に出られない=留年
なので非常に重要な試験です。
いつ受験するのか?
多くの大学で4年次(3年次のところも?)に受験します。
重要なのは
大学によっていつ受験するか異なる
ということです。
国家試験は全国の医学生が同じ日程で受験しますが、CBTは大学によって受験日がバラバラなのです。
(初めてこれを知った時は私も驚きました)
「それじゃ問題がリークして、後から受験する大学の学生が有利では?」
と思うかもしれませんが、後述する手法によってその問題点は解消されています。
よって、自分の大学でいつCBTがあるのかを知りたければ、先輩や先生に聞くのが一番確かだと思います。
CBTの試験形式
CBTはコンピュータで受験します。
モニターに問題が表示され、選択肢をクリックして解答していきます。
筆記用具や紙は使いません。
ブロック1~6に分かれ各ブロック1時間ずつとなっており、解き終わったら退出も認められています。
ブロック間の休憩時間は正確には忘れましたが結構長めに設定されてましたし、休憩時間中は勉強することも許されてます。
CBTの受験料
CBT/OSCEには受験料がかかります。
二つ合わせて25000円となかなかのお値段で、再試験になるとさらに25000円かかることになります。
受験料の観点からもCBTは本試験で受かりたい試験だと思います。
CBTの出題システム
CBTでは320問出題されます。
その内
採点対象となるのは約240問
です。
採点対象問題は全てプール問題で過去のCBTで適切な問題だと判断された問題から出題されます。
このことからも対策には過去問が大事です。
採点対象外の約80問は新問で、間違えても大丈夫ですが、どれが採点対象なのかは試験中には分かりません。
結局まじめに全部解くしかない仕組みなのでご注意を(笑)
また、出題は人によって違います。
カンニングはほぼ不可能です。
(もともと論外ですが)
出題が人によって違うから、受験時期が違っても公平なわけですね。
人によって違う問題なのに同一の採点基準でいいのか?という疑問もあると思いますが、それは次の項で説明します。
試験の採点
実を言うと詳しい仕組みは難しくて分かりません(笑)
しかし、異なる出題でも公平に採点するために項目反応理論という理論を用いて標準化しスコアリングしているようです。
このスコアによって合否や成績が出されます。
合格基準
注意しなければいけないのは、試験の採点は平等ですが、
合格基準は大学によって違う
ということです。
「それ不平等じゃん!」
と思うかもしれませんが、そこまで大きくは違わないのでご安心を。
私の大学は得点率で言うと約70%が合格ラインでした。
合格率
本試験に不合格した場合、再試験があります。
再試験にも不合格ですと、おそらく留年です。
普通の大学の定期試験であれば、お情け進級があるかもしれませんが、CBTは公的な試験なのでそれも望みは薄いでしょう…。
しかし合格率はかなり高い試験です。
不運にも私の同級生は一人再試験になりましたが、再試験は無事通ってますので、私の代は不合格者ゼロです。
先輩方の話を聞いても、再試験になったという話はチラホラ聞きますが、CBTだけが原因で留年になったという話は滅多に聞きません。
よって、
極端に怖がる必要はありません!
真面目に勉強しないと受かりませんが、「死ぬほど勉強しなきゃ受からない」なんて試験ではないので、安心してください。
まとめ
CBTについて、私の経験を踏まえながら概要を説明させてもらいました。
ひょっとすると細かい部分は各大学でルールが違うかもしれませんが、大枠は合っているかと思います。
CBTという試験の存在を知らなかった方、聞いたことあるけど仕組みはよく知らなかった方がざっくりとした概要だけでも掴んでくれたなら嬉しいです。
また別の記事でもう少し踏み込んだ話
「いつから対策するか?」
「どうやったら高得点を取れるか?」
なども書いていく予定ですので、気になる方は参考にしてください.