書籍名
下肢静脈エコーの攻略法
レビューした人
医師5年目、脳卒中内科医
総合評価
★★★★★★☆☆☆☆
読み返し度
★★★★★
この参考書を読むタイミング
後期研修中やそれ以降
読者の感想
下肢静脈エコーを実際に自分でする医師は限られると思います。循環器内科、救急医、脳卒中を専門とする医師向けでしょうか。少なくとも必要性・興味がない初期研修医には不要ですね。病院によっては検査技師さんがやってくれますが、自分が勤める病院は習熟している技師さんが少なく、自分でやらなければならず購入しました。
本書は深部静脈血栓症(DVT)と下肢静脈瘤を主に解説しており、自分は脳梗塞の塞栓原検索のためにしかエコーをしていないので、DVTの項だけ読みました。感想としては、かなり画像が豊富であり、いたるところに初学者でもマネできそうな職人技、ピットフォール、ワンポイントアドバイスが散りばめられており、わかりやすかったです。基礎から学べますし、本書を見ながら自分の足にあてて練習していました。初学者におススメです。
唯一の欠点としては、皆が苦手とする下腿(膝窩静脈以下)の静脈の描出に関する解説がそれ以外の部位と比較してかなり乏しくなっている点です。
総合評価は8点くらいつけたいですが、その点と多くの医師に必要なものではないことを考慮して6点としました。