神経内科

“てんかん学ハンドブック 第4版(医学書院)”の感想

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書籍名

てんかん学ハンドブック 第4版(医学書院)

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4260036483

レビューした人

医師5年目、脳卒中内科医

 

総合評価

★★★★★★★★★☆

 

読み返し度

★★★★★

 

この参考書を読むタイミング

後期研修の働きたて

 

この参考書を一文で表すなら

てんかん診療のお供

 

読者の感想

医師3年目の中盤ころ、購入を迷っていたら第4版が発売されたためすぐに購入しました。そこから1年半後の最近になってようやく通読しました。見開きA4サイズで400ページです!自分は小児科医ではないため、小児分野のてんかん症候群はほとんど読み飛ばしています。

本書の構成として①てんかんの基礎・総論、②大まかな治療方針、③特徴的な脳波所見、④てんかん様の症状を見た時の、症状から類推する非てんかん性疾患も含めた鑑別診断、⑤てんかん症候群とてんかん類似疾患の各論、⑥抗てんかん薬、⑦遺伝性疾患、⑧てんかんを生じる器質的疾患、⑨妊娠、自動車運転、社会制度などの診療アラカルト の全9章からなります。分厚いもののハンドブックというだけあって、個人的には①②⑥がすごくまとまっていて、よくできているなあと気に入っています。④も症状から疾患を逆引きできてとても便利だと思います。

前書きより、筆者の思惑としてまずは①を理解しただけでてんかん診療のほぼ8割はとりあえず大丈夫と考えてよい、とあります。また、すぐに実践に役立てるのであれば①~③を集中して読み、実際の症例に当たった時に④⑤などで勉強することをオススメしています。個人的にもその勉強方法が正しいと思います。ただ、この①を理解するのがなかなか難しい。というのは、てんかん発作・類型の分類が2017年に改訂されており、そこの解説から始まるのですが、そもそも、もとの分類の理解もちゃんと理解できていないし、それぞれの発作の具体的な症状もわかっていないこともあり、初学者にとってこれがもうチンプンカンプンなのです。その他書籍で確認しようにも2017年改訂に対応していないことが多く頭を悩ませます。ただ、他の方法でいろいろと調べて分類を理解し、その後読み返してみると「よくまとまっているなあ」としみじみと感じました。

脳波に関しては最低限の記載に留めてあり、他書で学ぶ必要があります。まあ、ハンドブックですから。

本書の読者層としては、自分でてんかんを診なくてはならなず、「とりあえずイーケプラ!」をやったことがあるような神経系医、小児科医、精神科医の後期研修医以降でしょう。専門科であっても全くの初学者では初めの1冊とするには厳しく、辞書的な使い方の方がいいかもしれません。繰り返しになりますがハンドブックですから(笑)。まずは「寝転んで読めるてんかん診療(メディカ出版)」などでハードルを下げた方がいいかもです。

初期研修医であればまずは救急外来系の参考書で発作を止める方法を学び、実際の発作の症状を知り、問診力を高めることが先決だと思います。これは以前「救急外来ただいま診断中」、「初めてのけいれん さあどうするか」、「知っておきたいてんかんの発作」をレビューしていますのでご参照ください。救急医であれば重積管理まで必要となるでしょう。

自分自身まだまだてんかんの理解が不十分ななかでのレビューとなり申し訳ありませんが、今後も学び続けるためのお供になることは間違いなさそうです。オススメの1冊です。

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