書籍名
救急白熱セミナー 頭部外傷実践マニュアル 改訂2版
レビューした人
脳卒中内科医(医師5年目)
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
読み返し度
★★★★☆
この参考書を読むタイミング
研脳外科、救急科を志すとき
その参考書を一文で表すとすれば?
いかにもマニュアル
読者の感想
脳を診る科にいるのに、頭部外傷は全て脳外科に丸投げになっているので、少しくらい自分でも勉強しておこうと思い購入しました。
頭部以外の外傷もほとんど経験したことがない立場でのレビューなので、あまりあてにならないかもしれませんが。
内容として大きく分けると、以下の2つになります。
①搬入時の対応・診断
・画像検査の適応、読影ポイント、followのタイミング
・呼吸循環管理、脳ヘルニア徴候の診察・緊急処置
・手術適応、血腫除去までの緊急治療
・抗血栓薬内服患者への対応
・抗てんかん薬
・抗菌薬治療
・軽症頭部外傷の扱い
②ICU管理
見開きA4サイズの全140ページくらいです。
全体通して読んでみて、よくまとまっているという感想です。
表が見やすく、薬剤の具体的投与量や投与方法が記載されているのも好印象です。
外科的な手術手技に関する記載はありません。
画像所見としてポイントはまとまっていますが、急性硬膜外血腫が凸レンズ型になるなどの前提知識はあるものとして記載してます。
もちろん診察方法を1から解説したりもありません。
外傷診療の経験はほとんどありませんが、「とりあえずこれくらいは知ってるぞ」という武器になったと思います。