当サイトにおける【救急外来】カテゴリの医学書の中で、次郎作ブログでの売上も含め、2019年の1年間でTOP5に入った本をまとめました!
救急分野で人気の参考書をお探し中の研修医の先生方や、発展的な内容まで勉強していきたいと考えている医学生の皆さんは是非ご覧になってください!
この5冊くらい全部持ってるよ!必読、必読!
という読者の方もいらっしゃるかもしれませんが、是非使い方などのレビューも含めてご覧になってみてください!
第5位から順番にレビュー記事を載せていきますが、下の目次からそれぞれのレビューに飛ぶこともできます。
第5位 外傷初期診療ガイドライン 第5版
第4位 京都ERポケットブック
第3位 劇的!救急エコー塾
第2位 救急外来ただいま診断中
第1位 もう困らない救急・当直 ver.3
第5位 外傷初期診療ガイドライン 第5版
総合評価
★★★★★★★★★★
読み返し度
★★★★★
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
これは研修医のうちに絶対読んでください!!!
こんなに読みやすく、大切な知識がスッと入ってくるガイドラインはこれだけです。これは日本外傷学会が出しているガイドラインですが、参考書としてのレベル(読みやすさ、分かりやすさ)も天下一品です。
読者の感想
このガイドラインは研修医の間に必ず読んで欲しいです!!
初期研修2年目に初めて読んで、それまで読んでいなかったことを後悔した教科書第1位です。
特に読んで欲しいのは最初の26ページです。この部分に初期診療の総論、primary survey, secondary surveyの流れが記されています。
とにかくこの26ページだけでも繰り返し読んでください。
外傷のガイドラインではありますが、救急対応・蘇生の基本についてもたくさん書かれています。
僕は大学での初期研修1年目、このガイドラインを全く読んでいませんでした。
初期研修2年目の病院では外傷患者が多いと聞いていたので、これを読んで勉強したところ、救急で運ばれてくる外傷患者への対応に迷いがなくなり、上の先生はしっかりとガイドラインに沿って診療をしていることがわかり感銘を受けました。
カリキュラム上、研修医は初期研修の間に一度は3次救急に関わると思うので、その際は確実にこのガイドラインを見てください。
まずは初めの26ページを読んで、残りは必要に応じて確認することがお勧めです。
“ガイドライン”であるにも関わらず、参考書としても読みやすく、ここまで大事な知識をすんなりと身につけることができるのはこの“外傷初期診療ガイドライン”だけです。
さらに、小児外傷・妊婦外傷の項目まで大事な情報満載で、すごく読み応えがありました。
第4位 京都ERポケットブック
レビューした人
初期研修医1年目
総合評価
★★★★★★★★★☆
読み返し度
★★★★★
この参考書を読むタイミング
研修医働きたて、研修医1年目
この参考書を一文で表すなら
3次救急時スクラブに入れておきたい本
読者の感想
基本的には3次救急、すなわち救急車で運ばれてくる患者に対して、その連絡が来てから患者が来るときの準備のときに一番役立つ本かと思います。
各症候に合わせどう考えればいいか、まずなにをすればいいかが書いています。これをスクラブに潜めておくことで患者到着時のあたふたが多少和らぐかもしれません…
メイン的なところは上記のとおりですが、総論や後半のほうにある有用なスコア集も秀逸です。総論に関しては救急の心構えのみならず、血液ガスについてや、さらには勉強方法についてまで記載があります。
とりあえず総論を読んでみて、今後の救急の勉強の一助にするのもありかと思います。
レビューした人
救急医(3年目)先生
総合評価
★★★★★★★★☆☆
読み返し度
★★★★★
参考書のレベル
入門編
使用した場面、役立ったエピソード
初期研修1年目の救外対応時に色々な主訴・症候でやってくる患者に対して、何から考えたら良いのか、何をすれば良いのかモヤモヤしているような時に役立ちます。ポケットに入れても余裕が残るくらいの本書ですが、コンパクト主訴別アプローチ方法や検査・治療の方法などがわかりやすく書かれており重宝しました。
読者の感想
初期研修医(特に1年目)必携の救急外来対応のポケットブックです!
国試でいざ膨大な知識をインプットした新研修医の皆さん。研修が始まって意気揚々と救外対応!となっても、「あれ何からしたらいいの・・・?」「問診・身体診察なにやればいいんだ?」「病歴大体わかったけど何の検査を指示すればいいんだ?」など冷汗かきまくるのが初期研修医の定めです笑。
そんな時にこの本がお勧めです。主訴別アプローチや診断後の初期治療について具体的なアクションがとれるように簡潔かつ明確に書かれているので非常に使いやすいです。
僕は「あと5分で救急車きます!呼吸困難だそうです!」とCallを受けたら、その5分で呼吸困難の章を開いて、初動のシミュレーションを頭の中で行っていました。特に使えるのが各章の冒頭についている「アタマの中、救急搬送までの5分でCheck」は時間コスパ良くてめちゃめちゃ使いました!
この本があれば、看護師さんの「先生早く指示出してください!」や指導医の「指示待ちじゃだめだよ!」を聞かずにデキレジの第一歩を踏み出せるでしょう!笑
第3位 劇的!救急エコー塾
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
読み返し度
★★☆☆☆
参考書のレベル
入門編
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:研修医1年目の最初
なぜ:読むことで自分でエコーを当ててみようと思えるようになった
読者の感想
(2018年1月 記)
これは、読み返す頻度は少なかったけれど、研修医1年目の最初に読んでおいてよかった参考書の代表です。
どういう意味かというと、この参考書を読んで「1人で軽くエコー当ててみよ」って思えるようになったおかげで、それ以降2年間、果敢にエコーを当てるようになりました。
DVTや虫垂炎など、検査部の人が当ててくれたエコー所見を一人で勝手にエコーを当てて確認したりしていました笑
そういった意味で僕のエコー力を底上げしてくれたありがたい参考書ですね。
レビューした人
初期研修医2年目(外科志望)
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
読み返し度
★★★★★
この参考書を読むタイミング
研修医働きたて, 研修医1年目
この参考書を一文で表すなら
まさにあてて見るだけ!
読者の感想
国試の勉強ではきれいに出された画像の評価はできても自分できれいな画像を描出することはなかなか難しいです。
救急という多領域の情報を求められる場面で本書はたいへん有用です。各専門科のような精密な検索ではなく、ざっくり検索する方法が書かれています。本書に書かれている方法で当直の空いている時間に自分にエコーをあてて練習すると救急初診で求められるエコーは習得できると思います。
第2位 救急外来ただいま診断中
レビューした人
初期研修医1年目血液内科志望
総合評価
★★★★★★★★★☆
読み返し度
★★★★☆
この参考書を読むタイミング
研修医働きたて, 医学生
読者の感想
フローチャートを丸暗記する勉強が苦手なので、読み物として救急の基本が分かるのはありがたかったです。重要な事項は繰り返し何度も出てくるので自然と身につきます。(分かっている人にとっては冗長に思えるかもしれません)
私は医学部6年の春休みに一通り読みましたが、国試の臨床問題(救急に限らず)の見え方がより多面的になりました。「次になにをするのか」を自然と意識することができ、必修問題はもちろん「一見正答が二つあるように思える問題」で差をつけることもできるようになっていました。医学生にもおすすめします。
レビューした人
次郎作(当時、初期研修医2年目)
総合評価
★★★★★★★★★★
読み返し度
★★★★★
参考書のレベル
入門編
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:救急・鑑別疾患系を1冊だけ選べと言われたら、この一冊
どのように:救急外来用参考書でスタンダード的な存在。少し細かい内容もあるので、症候学が身についてきた段階で知識を肉付けするように読むとなお良い
読者の感想
(2018年1月 記)
この参考書を読んだ頃、僕がずっと、
「救急参考書でスタンダード的な存在になる!!内容も読みやすさも最高!!」
と、言い続けた参考書です。
内容は少し踏み込んだ部分もあり、初めての人には細かいところもありますが、数か月の当直を経てある程度症候学が身についた後にどんどんと知識を肉付けするように読むと良いでしょう。
実践に即しており、素晴らしい参考書なので、鑑別診断・救急系で1冊だけと言われたら、この1冊でしょう。
レビューした人
医師4年目、脳卒中内科医
総合評価
★★★★★★★★★☆
読み返し度
★★★★☆
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:救急分野の勉強で役立ちます。
読者の感想
(2020年2月 記)
内科救急を診る全ての研修医にオススメです。自分は研修医の初期に購入し、一年目の終わり頃に読みました。一年目の始めの方に読んだ時はまだ自分には早いかなという印象は持ちました(自分の不勉強のせいですが、、)。ただ、少し勉強が進んだころに読み直してみたら圧巻でした!
今まで勉強してきた事が整理され、見落としポイントや鑑別疾患が新たにアップデートされていきました。よく出会う症候をしっかりと勉強できるため、その都度復習するのにも適しています。具体的な薬剤の使用方法も記載されているのがまたいいですね。表をコピーして、自分のノートに貼ってカンペにもしました。
外傷など外科救急に関する記載は乏しいため、他書で勉強する必要があります。
レビューした人
研修医2年目。3年目からは眼科専攻の予定
総合評価
★★★★★★★★★☆
読み返し度
★★★★★
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:救急外来
どのように:腹痛の患者さんの診察手順
読者の感想
救急外来でよくある疾患や見逃してはいけない疾患の検査や診断方法など欲しい内容が書いてあります。これを読めば救急外来が初めてでも手順がよくわかります。
レビューした人
初期研修医2年目
3年目からは産婦人科専攻の予定
総合評価
★★★★★★★★☆☆
読み返し度
★★★☆☆
参考書のレベル
入門編
使用した場面、役立ったエピソード
救急科の応援直や救急科ローテしている時に通読して、あたった症例に関してその都度調べていました。
読者の感想
この症例が来たらこの検査!といったように一対一対応のような書き方をしておらず、感度・特異度、検査前確率などを意識して書かれた本だなと思いました。正直現場でこの本で毎回調べていたら大変なので、こういった本を通読してからマニュアル本などで症例と検査などを一対一対応で調べると良いのかなと思いました。救急科をローテする前に一読したい本です。
第1位 もう困らない救急・当直 ver.3
レビューした人
当時研修医2年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★★★
読み返し度
★★★★★
参考書のレベル
入門編
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:研修医になって1冊目に読む参考書はこれで決まりです。
なぜ:しかし国家試験に合格したばかりで「少し医学を知っているだけの素人」状態の4月には、難しいものよりもこれが最適でしょう。
どのように:
図や表を多用しながらイメージがつきやすい構成になっており、また「にがて君」というキャラが最低限おさえておくべき内容を代弁してくれています。
他にも「頭の使い方」や「失敗例」など項目立てに工夫がこらされており、分かりやすい内容になっています。
読者の感想
(2018年1月 記)
研修医になって1冊目に読む参考書はこれで決まりです。
もちろん、詳しい内容が書いてある参考書や難しいものはいくらでもあります。
しかし国家試験に合格したばかりで「少し医学を知っているだけの素人」状態の4月には、難しいものよりもこれが最適でしょう。
図や表を多用しながらイメージがつきやすい構成になっており、また「にがて君」というキャラが最低限おさえておくべき内容を代弁してくれています。
他にも「頭の使い方」や「失敗例」など項目立てに工夫がこらされており、分かりやすい内容になっています。
繰り返しになりますが、鑑別診断系の1冊目としては、間違いない1冊です。
ただし鑑別診断を勉強するのに、これ1冊だけで満足してはいけません。
「これに載ってない症状が来た時に全く対応出来ない」という悲しい出来事が起こります。そのため、ぼくは多くの鑑別疾患の参考書を読むことを推奨します。
レビューした人
初期研修医2年目。3年目から産婦人科に進む予定
総合評価
★★★★★☆☆☆☆☆
読み返し度
★☆☆☆☆
参考書のレベル
入門編
使用した場面、役立ったエピソード
救急科をローテーションしている時に一番初めに買いました。
読者の感想
一年目の一番最初にローテートしたのが救急科で、診療自体に慣れていなかった時に読んでしまい、箇条書きに「この時はこれをする!」と言われても知識もつながりにくいし想像しにくいなあ、と思いながら読んでいました。私としてはもう少し詳しく買いてくれている本を読んだり、病棟業務に慣れてから読むともう少し理解しやすかったのかな…と思いました。
いかがでしたでしょうか?
皆さん既にお持ちの本もあったかとは思います。5冊とも既に読んだことのある先生もいらっしゃるでしょうか?
もちろん「売上が多い=良い本」
とは単純には言えないかもしれませんが、やはりこのTOP5に出てきたような本はこれまでもこれからも多くの研修医、医学生の方々の支えとなる本たちだと思います。
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次回は画像診断分野の売上TOP5の参考書ランキング記事をアップします!