書籍名
恋する心エコー メルクマール編
レビューした人
脳卒中内科医先生
総合評価
★★★★★★★★☆☆
読み返し度
★★★★☆
この参考書を読むタイミング
研修医1年目
この参考書を一文で表すなら
心不全管理と心エコーの解釈を学べる
読者の感想
研修医2年目で購入しました。個人的にとても役に立った1冊です。
漫画の単行本サイズで、全200ページくらいです。 本書はいわゆる心エコーのハウツー本ではありません。心不全管理の難しい本でも循環器疾患の各論を学ぶものでもありません。「心不全患者の病態理解と評価ポイント、そしてそれを心エコーではどう評価するのか」といった内容です。
主人公のストーリーを交えてわかりやすく解説し、基礎的な内容から学べるため非常にイメージが湧きやすいです。心エコーのレポートを見てもLVEFとIVCしかわからなかった当時の自分ですが、本書での勉強後はE波やA波、e’、E/e’なども理解できるようになりました。 圧-容量曲線の理解はやっぱり難しかったですが、個人的にはFrank-Starling曲線にForrester分類を重ねた血行動態の考え方や、拡張障害の評価の説明が他書と比較して非常にわかりやすくて勉強になりました。
本書だけで心エコーや心不全管理ができるようになるものではありませんが、心エコーの手技を学ぶ前に、また、心不全管理での心エコーの評価を勉強する際に、初学者では本書が一助となるのではないかと思います。