書籍名
時間経過で診るNICUマニュアル
レビューした人
初期研修医2年目産婦人科志望
総合評価
★★★★★★☆☆☆☆
読み返し度
★★★☆☆
この参考書を読むタイミング
研修医働きたて, 研修医1年目, 研修医2年目, 新生児科ローテーションの時
読者の感想
NICU(新生児集中治療管理室)は研修病院によってあるところとないところが分かれると思いますが、NICUが併設してある施設で新生児を勉強するならこの本をおすすめします。
僕は産婦人科・周産期志望なのもあって小児科ローテーションでは新生児を中心に勉強したかったので、NICUの参考書はいろいろ口コミ調べたり立ち読みしたりを繰り返していました。そんな時目に入ったのがこの参考書で、気に入ったポイントは題名にもある通り、時間経過で目次が区切られていることです。
新生児を勉強して気づいたのは、半日もすると前とは違う、また別の赤ちゃんになってしまうということです。必要な栄養の量も刻一刻と変わるし、採血の正常範囲も日単位で変わってきます。
そんな新生児の変化を捉え、かつ自身でプロブレムを立てて上級医に上申するためには、循環器や神経といった臓器別ではなく、出生〜3時間、3時間〜6時間というように時系列で見ることも重要であると思いました。
また、6時間後にすべき事、24時間後にチェックする事などがすぐにアクセスできるので、新生児診察・治療の道標になり、上級医と話し合う上でも大変重宝しました。
”臓器別でなく、時間経過で診る”
このコンセプトは新生児ならではなのかなとも思いました。
値段も高すぎないので、周産期志望の方はもちろんのこと、そうでない方も新生児科ローテの頼れるお供になると思います。