書籍名
EBM実践のための統計学的Q&A
レビューした人
初期研修医2年目産婦人科志望
総合評価
★★★★★★★★☆☆
読み返し度
★★★☆☆
この参考書を読むタイミング
研修医2年目
この参考書を一文で表すなら
臨床研究を読む練習になる
読者の感想
医学統計を勉強して臨床研究を読むにあたって、
①いろんなレビューを読み論文の構成を頭に入れる
②医療統計をしっかり学び直す
③少しずつ批判的吟味の視点を学ぶ
の3ステップで勉強を進めていくべきだと僕は考えています。
①は【医師として知らなければ恥ずかしい50の臨床研究】
②はいまさら誰にも聞けない医学統計の基礎のキソ
がお勧めです。
③は読み手の経験にも左右されるので勉強しにくい点だと感じていましたが、本書を読んでみてとても参考になったのでご紹介します。
ページは見開きで、左に論文とそれに対する設問、右に解答(一例)が載っています。
具体的には、一つの研究に対して
「この研究での比較対象は?」 「この研究デザインは?」 「なぜ各被験者はplaceboを投与されたのか?」
といった設問が並んでおり、それに対する解答も示してあります。
③に関しては、どうしても受け身の解釈になりがちな部分であると感じています。
レビューを読んで筆者の意見を聞いたり、studyのdiscussionを読んだり、上級医の意見を聞いていても、 「ふんふん、なるほど、そういう考えもあるんだな~」で終わってしまいがち。
その部分を本書は問題形式にすることで、自分から文献を批判的に見る練習ができます。
①と②がわかってきたら、本書で論文を読む練習をしてみることをお勧めします。