引き続き、当サイトにおける【南山堂】の医学書の中から売上TOP10にランクインした本をまとめました!
早速ですが、映えある第一位に輝いたのは…
『小児の薬の選び方・使い方 小児科専門医の手の内を公開!』
でした!
次郎作からみた【南山堂】の印象は、
「小児科領域の少し専門的な入門書を扱ってくれている!」
でした。小児の頭痛とか、小児の夜尿症など勉強しようと思った時にとても助かりました。他の科での活躍も気になります笑
中には全部知ってる!はたまた全部持ってる?!なんてツワモノもいるかも知れませんが、レビューには実際の臨床で役に立ったエピソードなんかも書いてあるのでぜひ見てみて下さいね。
それでは順に見ていきましょう!
第10位 小児科医が知っておきたい 夜尿症のみかた
第9位 ベッドサイドの小児神経・発達の診かた
第8位 これが私の小児整形外科診療: 適切な診療への道しるべ※
第7位 症例から学ぶ戦略的急性期脳卒中診断・治療
第6位 UCSFに学ぶ できる内科医への近道
第5位 動きながら考える!内科救急診療のロジック
第4位 小児・思春期の頭痛の診かた: これならできる!頭痛専門小児科医のアプローチ
第3位 ベッドサイドの新生児の診かた
第2位 感染症まるごと この一冊
第1位 小児の薬の選び方・使い方 (小児科専門医の手の内を公開!)
※マークがついてるものは現在レビューがありません。先生方からのレビューをお待ちしています!
第10位 小児科医が知っておきたい 夜尿症のみかた
レビューした人
小児科医5年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★☆☆☆☆
参考書のレベル
後期研修中
読者の感想
夜尿症の参考書としては、夜尿症のガイドラインがあり、そちらで治療方針は分かっても、夜尿症の経過は長いので全体像をつかむのは難しいです。
そんな時、この参考書では、ある程度典型的なケースが8こ紹介されていて、それに沿って実際に夜尿症をどう見るべきかが書いてあるので分かりやすいです。
著者は夜尿症の専門ともいえる先生なので、「期待膀胱容量」などは詳しすぎるかもしれません。
第9位 ベッドサイドの小児神経・発達の診かた
レビューした人
小児科医5年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
参考書のレベル
後期研修医働きたて
読者の感想
小児科の診察では成人と違って指示に従えない年齢のことも多く、丁寧な神経診察できない場合が多いです。
そんな小児に独特な反射の取り方、発達の評価方法が、網羅的されています。
ただし量は多いのでその都度参考にすることをおすすめします。
第8位 これが私の小児整形外科診療: 適切な診療への道しるべ
本書籍については現在レビューがありません。先生方からのレビューをお待ちしています!
第7位 症例から学ぶ戦略的急性期脳卒中診断・治療
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
読み返し度
★★★☆☆
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
なぜ:脳卒中診療をイメージしやすい
読者の感想
(2020年2月 記)
医師4年目に脳卒中診療の復習目的で購入しました。脳卒中専門医がガイドラインに沿って、その上でどのように考え診断し、治療を行っているかが全て症例ベースで紹介されており、イメージしやすいです。
脳卒中治療ガイドラインを読んだだけでは診断については勉強できないですし、治療に関しても初学者ではイメージがしにくいです。よって、結局実際に診療にあたり症例を経験していくしかないのですが、脳卒中診療はスピードが求められるため、急性期診断・治療のための判断力が重要になります。そのため、症例にあたる前から事前の勉強・シミュレーションが必要です。
本書は最新のエビデンスを整理したうえで、それぞれの症例でどう活用するのかというシミュレーションが学べます。脳卒中における典型的・代表的な病型・病態が網羅されているので、初学者であれば実際に担当した症例で上級医のやっていたことを本書で確認すると効率がいいと思います。
専門的な内容にはなりますが、研修医の先生や駆け出しの神経内科医におススメです。
第6位 UCSFに学ぶ できる内科医への近道
レビューした人
キノ・デ・トテン(from「医大生男子のくだらない考え」)
総合評価
★★★★★☆☆☆☆☆
読み返し度
★☆☆☆☆
参考書のレベル
臨床医学
読者の感想
通読はできませんでした
これは読み物ではなく辞書的に使うものですね
実習には必要ないでしょう
第5位 動きながら考える!内科救急診療のロジック
レビューした人
医師3年目、総合診療医
総合評価
★★★★★★★★★★
読み返し度
★★★★★
参考書のレベル
入門編
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:初期研修医ローテーションが救急車診療から始まったとき
どのように:「どういう思考回路で、どういう順番で行動すれば良いのか」という、診療のイロハをこの本から学びました。
読者の感想
本書は内科救急診療に苦手意識を感じている全ての医師が対象です。
救急診療の複雑さを「見える化」して整理整頓している点が、本書の最大の特徴です。前半はフォーマットとなる思考法と行動、後半はそのフォーマットを使って、実況中継形式で各症例を診療していきます。
初期研修医にとってERの最初の数日間は、本書の前半を読み込み、現場のバリエーションに合わせて最適化することで、効率良く現場感覚を身に着けることを目標にすると良いでしょう。
第4位 小児・思春期の頭痛の診かた: これならできる!頭痛専門小児科医のアプローチ
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
読み返し度
★★★☆☆
参考書のレベル
発展編、後期研修働きたて向け
読者の感想
小児の頭痛は、二次性を除外してからが長いです。
この本では、小児における片頭痛の特徴や、小児での予防薬の使い方、起立性調節障害との合併、周期性嘔吐症候群や腹部片頭痛との関連など、小児の慢性頭痛の診かたを書いてくれたとてもわかりやすい本です。
小児の頭痛は、心理的な面や起立性調節障害・片頭痛など色々と複雑にからみあって出ていることもあるため、色々と背景を知っておく必要があります。
あまり小児の頭痛だけで解説している参考書は少ないので、とても勉強になりました。
第3位 ベッドサイドの新生児の診かた
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営者の次郎作)
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
読み返し度
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:新生児、NICUローテーション
どのように:身体所見についての情報が多く載っている
読者の感想
新生児にしばしば見られる身体所見の画像や、診察の仕方が多く載っていてるだけでなく、新生児の異常に関することもまとめてあります。
「NICUマニュアル」とは違い、身体所見について重点的に記されています。
胎児心拍モニターや妊婦エコーについても載っているので、産婦人科医も対象とした参考書だと思います。
第2位 感染症まるごと この一冊
総合評価
★★★★★★★★☆☆
読み返し度
★★★★☆
参考書のレベル
入門編
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:初期研修医の段階で
どのように:感染症の基礎を学ぶことができる
読者の感想
(2020年2月 記)
自分が初期研修医時代に最初に購入した感染症関連の参考書です。文字通りまるごとこの一冊で感染症の基礎的な内容を学べます。
というか、内科医師4年目になってもこの本で得られる以上の知識はupdateしておらず、専攻する科によってはこれで十分ではないかとも考えます。
矢野晴美先生の書籍では「絶対わかる抗菌薬はじめの一歩(羊土社)」(ピンクのやつ)も有名で、自分も本書と同時に購入しましたがほとんど読んでないですし、不要だったなとも感じました。
感染症は①感染臓器、②感染微生物、③抗菌薬のトライアングルで成り立っており、本書はこれらすべてを網羅的に学べます。「感染症診療」において抗菌薬の知識だけでは不十分なのです。そういう意味で、本書をまず1冊目として読むべきものとしてオススメします(複数の他書と比較したわけではありませんので、あくまでも個人的に)。
感染症はどこの科にいても必要となり、早めに学んでおかないと上級医の処方を眺めるだけでいつまでもモヤモヤした気持ちが晴れません。
総合評価は10にしたいところですが、発刊が2011年とやや古いかも?と感じただけです。実際治療する際には、毎年updateされている「感染症プラチナマニュアル(メディカル・サイエンス・インターナショナル)」や、各種ガイドラインも参照にするのがいいと思います。
レビューした人
医師3年目、小児科後期研修医
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
読み返し度
★★★☆☆
参考書のレベル
入門編
使用した場面、役立ったエピソード
病棟などで感染症の全体像を知るための入門書として。
読者の感想
カルテの書き方や必要な問診に加えて代表的な病原菌、抗菌薬についてまさにまるごと書いてある本です。
私は学生の臨床実習の時から使用していました。抗菌薬に関してはかなり詳しく書いてあるので多少飛ばし読みしつつ、必要時に気になる抗菌薬について復習するのには良いと思います。
第1位 小児の薬の選び方・使い方 (小児科専門医の手の内を公開!)
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★☆☆☆☆
参考書のレベル
入門編
使用した場面、役立ったエピソード
他科志望の初期研修医の小児科ローテ中にオススメか
読者の感想
症候と疾患、どちらの観点からもとても分かりやすく書かれています。
内容がやや簡潔で専門医にオススメできる本ではありませんが、他科志望の初期研修医の先生が小児科をローテする際には良い参考書だと思います。