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【産婦人科志望の研修医へ】まごさんのおすすめする14冊の参考書

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こんにちわ、サイト運営の川良です

本記事では、「産婦人科医まごさん」先生のレビューをまとめた記事から、

特に、産婦人科志望の初期研修医の方に向けて、14冊のおすすめ書籍を抜粋して紹介します!

上記リンクの記事では既にご紹介済みですが、

産婦人科医まごさん先生は、その名の通り、産婦人科シニアレジデント1年目の先生であり、

この医学書レビューは、まご先生が初期研修医だった際に、「広く・深く」医学を学ぶために精力的に学習を続けた粋を集めたものです!

また、まご先生のtwitterのアカウントを見ていただくと分かるのですが、医学書レビュー以外にも、精力的に情報発信を行っていたり、

2021年4月から後期研修医となったまご先生の、生き生きとして誰もが応援したくなるようなツイートが溢れていたりと、

思わずフォローしてしまうようなアカウントです!

それでは、そんなまご先生のアツい産婦人科書籍レビューをご覧ください!

書籍名

 図説CTGテキスト−助産実践能力習熟段階(クリニカルラダー)®レベルIII認証CTG必須研修対応テキスト

総合評価

★★★★★★★★★☆

 

読み返し度

★★★★☆

 

読者の感想

CTG(cardiotocography;胎児心拍数陣痛図)はこれで勉強しました。

CTGの参考書は他にもいろいろありますが、僕が本書を気に入っている点は、生理学の解説がわかりやすかったからです。

胎児の圧受容器、化学受容器がどう働いてこの波形になっているのか、生理学的にも解説があると理解しやすいです。

付録には問題集がついていて、知識の確認にもなるので◎

陣痛促進の薬剤ごとの有害事象まで載っています。MFICUに持ち妊婦さんがいるときは、ぜひ目を通して勉強しておきたい範囲です。

書籍名

 症例から学ぶ産婦人科疾患の画像診断

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メディカル・サイエンス・インターナショナル
¥8,580 (2021/12/12 22:29:58時点 Amazon調べ-詳細)
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総合評価

★★★★★★★★★☆

 

読み返し度

★★★★☆

 

読者の感想

画像診断の参考書ですが、僕にとっては婦人科腫瘍の参考書としても使っていました。

画像についてはもちろん、婦人科疾患の解説もわかりやすかったです。

この本を手にしたとき、そもそも子宮筋腫ってMRIだとどう映るんだっけ?レベルでしたが、そんな状態でも画像診断はおもしろいと思えるくらいにはなりました。

産婦人科ローテーションでは、患者さんのMRIを見ながら本書を照らし合わせて勉強していました。

また、本書は婦人科病理の解説も載っているので、僕が病理診断科ローテーションの時は患者さんのカルテと画像と顕微鏡と本書を並べて勉強していました。


婦人科腫瘍読影の参考書でありながら疾患についての解説も豊富で、産婦人科志望の方は購入を強くお勧めします。辞書的な使い方もできますし、通読しても勉強になります。

書籍名

 産科の必須手技ベスト58: 本当に知りたかった技とコツ

総合評価

★★★★★★★★★☆

 

読み返し度

★★★★☆

 

読者の感想

『ペリネイタルケア』という助産師さん向けの雑誌の増刊号です。

産科の必須手技という題目で、内容は医師向けにも書かれており参考になります。


分娩体位は医師が直接指示することは少ないですが、体位の意義などは参考書に載っていなかったのでとても勉強になりました。

会陰切開や検体採取のページなどはよく参考にしています。

書籍名

帝王切開のすべて: 助産師だからこそ知っておきたい術前・術後の管理とケアの実践

総合評価

★★★★★★★★☆☆

 

読み返し度

★★★★☆

 

読者の感想

こちらも『ペリネイタルケア』という助産師さん向けの雑誌の増刊号です。

内容はすべて医師向けに書かれたものではないですが、参考になる部分も多い1冊。

内容は術前術後管理や合併症がメインですが、帝王切開の手順や妊娠高血圧などの母体合併症も簡潔にまとめられているので、産婦人科志望の研修医が最初に読んでもわかりやすいと思います。

母子の愛着形成やバースプランなど、助産師さんが積極的に動いてくださる範囲ではありますが、医師としても理解しておきたい範囲です。

書籍名

 産婦人科手術スタンダード

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総合評価

★★★★★★★★★☆

 

読み返し度

★★★★★

 

読者の感想

後期研修医になり、先輩に産婦人科手術書のおすすめで紹介していただきました。

恥ずかしながら初期研修医の間は手術書は持っておらず、上の先生の手術を見学して手順を覚えてメモするを繰り返していました。今思えば、その段階で手術書を購入し予習に利用すればよかったかもしれません。


いろいろ出版されている手術書の中で本書を選んだのは、帝王切開、単純子宮全摘、付属器切除、円錐切除…と多くの術式がこの1冊にまとまって載っているからです。

その分一つの術式に割いてあるページ数は他の書籍に比べて少ないですが、必要に応じて先輩のをお借りしたり、購入したりして広げていこうと思っています。

総論的な1冊なので、産婦人科志望の初期研修医にもおすすめです。

書籍名

 プロメテウス婦人科がん最新治療

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総合評価

★★★★★★★★★☆

 

読み返し度

★★★★☆

 

読者の感想

『産婦人科の実際』の増刊号です。

出版は2013年であり、今では治療がどの程度アップデートされているかは勉強しきれていないのですが(というか購入したとき出版年度を意識していなかった…)、経験を積む過程で知識をブラッシュアップしていけたらと思っています。

内容は、婦人科腫瘍の各論はもちろんのこと、僕自身が婦人科領域の遺伝子変異や分子標的薬が面白いと感じているのもあり、その部分が詳しくわかりやすくのっているのが購入の決め手でした。

病理像も載っていたので病理診断科ローテーションの時は参考にしていました(が、上級医の先生には婦人科病理学の成書を参考にするように!とご指摘いただきました汗)

書籍名

 産婦人科ベッドサイドマニュアル 第7版

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¥7,260 (2023/10/01 11:56:46時点 Amazon調べ-詳細)
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総合評価

★★★★★★★★★☆

 

読み返し度

★★★★★

 

読者の感想

本書はいつもスクラブのポケットに入っています。

以前紹介させていただいた『当直ハンドブック』『人工呼吸管理レジデントマニュアル』と使い方は同じで、病院での病棟ルールや院内プロトコールなどを書き込んだり、腫瘍のステージング、CTGのレベル分類の部分に付箋を貼ったりして、必要な時に見れるようにしてあります。

それと、個人的には妊娠時・授乳中に使える薬剤が載っているのがうれしいです。

以前『産婦人科研修ポケットガイド』も紹介させていただきました。サイズ感は両者で近いですが、前者は参考書に近く、本書はマニュアル本なので用途によって使い分けています。

産婦人科志望で、より踏み込んだ研修をしたいと思っている方はこちらもおすすめです!

書籍名

 早産のすべて−基礎から臨床,DOHaDまで

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¥9,350 (2023/10/01 19:51:33時点 Amazon調べ-詳細)
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総合評価

★★★★★★★★★☆

 

読み返し度

★★★★★

 

読者の感想

レジデントの先生方が読んでいるのをみて、自分も買ってしまいました。
日本早産学会が出版している『早産のすべて』です。

始めて受け持った妊婦さんがpreterm PROMの妊婦さんだったので、早産について踏み込んで勉強する機会だと思い、購入しました。

産科ガイドライン2020に準拠しているのがよかったです(その前は2017)
クリニカルクエスチョン式に書かれているので、ページ数のわりに読みやすいと感じています。

これから早産の妊婦さんも多く受け持つと思うので、本書が自分のバイブルになりそうです。

書籍名

 産婦人科エコーパーフェクトマニュアル

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日本医事新報社
¥10,670 (2023/10/01 12:59:29時点 Amazon調べ-詳細)
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総合評価

★★★★★★★★★★

 

読み返し度

★★★★★

 

読者の感想

産婦人科領域の超音波検査を勉強するにあたり、何か自分の主軸になる1冊が欲しいと思い、本書を購入しました。

本書にした理由は大きく2つあって、
1つめは電子版でエコーの動画が見られるというところです。産婦人科に限らず、エコーは動画で見て周囲の構造物や位置関係がわかって初めて静止画で理解できると思っているので、僕のような初学者にとっては動画から勉強できるのはとても助かっています。初学者~中級者対象とも書いてあるので購入の敷居も低かったです。

2つ目は、本書のコンセプトが

①疾患知識と典型画像を頭に叩き込むこと
②きれいに描出するための理論を学ぶこと
③そして、たくさん検査をすること

でありとても共感したということと、やはり最初、典型画像を覚えることから始めるには、本書は1枚のビューの解説が充実しているのでとても勉強になります。


初期研修では、上級医/レジデントの先生方の妊婦健診陪席をすることをおすすめします。できれば胎児スクリーニングの陪席も!


僕には胎児エコーで尊敬する上級医の先生がおりまして(僕が勝手に言ってるだけなんですけど)、その先生の外来に陪席し、本書を一緒に読んで解説いただいた時間はとても勉強になりました。

僕はまだ赤ちゃんのサイズも正確に出せるかどうかの見習い産婦人科医ですが、本書と長い付き合いをしていきたいと思っています。

書籍名

 産婦人科専門医のための必修知識

※こちらの書籍は2021年5月時点でAmazonに在庫がありませんでした。ご購入希望の方はこちらを御覧下さい。

総合評価

★★★★★★★★☆☆

 

読み返し度

★★★★☆

 

読者の感想

日本産婦人科学会から出版されています。
初期研修医を含め、レジデントの当面の目標は専門医なので、僕は産婦人科ローテーション中は本書を教科書代わりにしていました。
踏み込んだ各論的内容はその都度成書を開きましたが、疾患・病態を勉強するにあたり導入は本書がいいと思っています。

本書の目次がないことが難点ですが、頻回に開くページには付箋をつけておくといいでしょう。もしくはA.総論 B.周産期 C.生殖・内分泌といった具合にタックインデックスをつけるのも◎

内容も簡潔なので、初期研修医のうちから所有しておく1冊にいいと思います。

産婦人科・医学雑誌

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金原出版
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総合評価

★★★★★★★★☆☆

 

読み返し度

★★★★☆

 

読者の感想

・『臨床婦人科産科』(医学書院)
・『周産期医学』(東京医学社)
・『産科と婦人科』(診断と治療社)
・『産婦人科の実際』(金原出版)
・『PERINATAL CARE』(メディカ出版)

などなど…

産婦人科の医学雑誌です。

僕は毎号買ってるわけではないのですが、どれも毎月出版されているのでよく医学書コーナーで最新号をチェックしてます。

どれも年に1回の増刊号があったり、症例検討も載っているので一概にどれがいいとかは個人的にはないです。

面白そうなトピックがあって通勤時に読みたい、臨床で参考にしたいなどあればその都度購入しています。

3000円程度で買えるので、ほかの医学書より気軽に買っちゃってます。

書籍名

 シンプル病理学

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南江堂
¥3,300 (2023/10/01 19:51:28時点 Amazon調べ-詳細)
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総合評価

★★★★★★★★☆☆

 

読み返し度

★★★☆☆

 

読者の感想

初期研修期間に1か月間、病理診断科をローテーションさせていただきました。

短い期間でしたが、上級医の先生に「まずは病理総論額学を学びなおし、用語を正確に使えるようになること」と御指導いただきました。その時にご紹介いただいた書籍です。

学生の時、本書は病理学講義の時に何人かは持っていた印象です(自分の大学の病理は過去問中心だったので僕は参考書を1つも持っておりませんでした…)

萎縮、過形成などの病理総論を勉強するには本書はイラストも豊富で勉強しやすかったです。

ローテがはじまって最初は総論を勉強して正解だったと今では実感しています。上級医の先生方の知識にははるか遠く及びませんが、同じプレパラートを見て話をするにも総論学は不可欠だと思います。何事も順序、ですね。

病理ローテの標本漬けの毎日は、楽しく勉強できとても有意義でした。

産科を主にやりたいと考えている方も胎盤病理学はとても勉強になるので、病理診断科ローテーションはお勧めです。

書籍名

 あの研修医はすごい!と思わせる症例プレゼン〜ニーズに合わせた「伝わる」プレゼンテーション

総合評価

★★★★★★★★★☆

 

読み返し度

★★★★☆

 

読者の感想

後期研修医になって、状況をプレゼンする機会が格段に増えました。

1人の患者さんについて、上級医はもちろん、他科・他職種に相談しますが、その度にうまく情報を組み立てて話すことが上手にできないという自分の未熟さに直面しています…

小児科は常に連携を取らなければいけないし、緊急オペは麻酔科、お産は助産師さん、社会的ハイリスクの妊婦さんはソーシャルワーカーさんなど。

泌尿器科や消化器外科、放射線科へのコンサルトも多い…

後期研修が始まって、他科・他職種と連携を取る重要性を日々実感しています

だからこそ、簡潔で過不足のないプレゼンが自分の目標です。本書はそういった状況別の一例も載っていて参考になります。

横道に逸れるようですが、
本書にもある、「患者さんの情報は自分が一番詳しくなれ!」というお言葉が自分に刺さりました。

いつまでも上の先生が助けてくれる、ここまでやればもういいか、そんな精神ではだめだ!と自分を律しています。

プレゼンについてはもちろん、医師としての心構えとしても、とても読み応えのある一冊だと思います。

書籍名

 コウノドリ

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総合評価

★★★★★★★★☆☆

 

読み返し度

★★★☆☆

 

読者の感想

これは医学書ではないんですが…(笑)

僕が医学部3年生の時産婦人科を始めて勉強したとき、正直全く興味が出てきませんでした。

過去問通りに出る範囲も多かったのであまり勉強しなかったというのも一因なのですが、なにより男の自分にない組織の勉強をするというのがどうも実感に欠け、頭に入っていかなかったというのがあります。しかも範囲は広いし、病理も出るし画像も出るし…

そんな中、どこかでこの漫画を読んだのを期に(多分漫画読めるアプリだった気がする)産科婦人科疾患のイメージがすこしずつ湧いてくるようになりました。むしろ勉強が楽しくなってきて、6年生になる頃には国家試験で産婦人科は得点源になって産婦人科を志望するまでになりました。

そういう意味でコウノドリが自分に与えたインパクトは大きいです。

笑える話もあれば感動する話もあり、医療従事者でなくとも読んでほしい漫画です。

今度コウノドリ好きな話ベスト10とか書きますかね…!

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