“日本版救急蘇生ガイドライン2015に基づく新生児蘇生法テキスト”の感想
書籍名
日本版救急蘇生ガイドライン2015に基づく新生児蘇生法テキスト
レビューした人
当時小児科医3年目(サイト運営者の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★☆☆
参考書のレベル
後期研修医働きたて
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:新生児蘇生法の勉強
なぜ:新生児の蘇生は1分1秒が極めて重要
どのように:フローチャートの把握をする
読者の感想
小児科医には不可欠な参考書です。
新生児では特に、生まれた直後の蘇生においてたったの1分1秒がその後の人生に影響を与えることもあるため、非常に大事です。
成育ではNCPR受講が義務だと思いますが、お産に携わる時は、これを復習してフローチャートを完璧に把握する必要があります。
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★★☆
読み返し度
★★★☆☆
参考書のレベル
発展編、後期研修働きたて向け
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:新生児の蘇生に立ち会う前に読んで暗記すべき
読者の感想
小児科専門医と名乗るなら、NICUの道にすすまないとしても新生児の蘇生は出来る必要があると思います。
成育では後期研修1年目でNCPRの受講が必須ですが、受けにくいところだとしても最初の蘇生に入る前にフローチャートは完全に覚えているとよいです。
内容のボリューム自体はあっさりとしていますが、絶対押さえておかないといけないとても重要な内容なので★9つにしました。
“NICUマニュアル”の感想
書籍名
NICUマニュアル
レビューした人
当時小児科医3年目(サイト運営者の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★☆☆
読み返し度
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:NICU
どのように:日本のNICUでの治療を標準化しようという志で作られたもの
読者の感想
海外でも日本でもNICUにおいて、エビデンスに基づいた標準的な治療というものが現状としては少ないです。
施設ごとにマニュアルが違うことも多くあります。
そのような状況で、日本のNICUの医療を標準化するという目的で作られたのがこの「NICUマニュアル」です。
ほかのマニュアルと比べても、内容が詳しく、幅広く網羅されています。
マニュアルとしては他に紹介している「新生児診療マニュアル」の方がシンプルなので、他のものと一緒に使うことになると思います。
成育では1年目は健康な新生児の診察が主なので、2年目でNICUを回るまで参考にすることは少ないかと思います。
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★☆☆
読み返し度
★★★☆☆
参考書のレベル
発展編、後期研修働きたて向け
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:NICUローテーション中
読者の感想
各こども病院が出している4冊のNICUのマニュアル本を読んだ上で、結局一番詳しく勉強になったのがこのマニュアルでした。
このマニュアルは、施設の垣根を超えて日本全国のNICUの第一線で働く新生児科医が書いたマニュアルのため、やはり内容は詳しいです。
心エコーなども上級医に教えてもらった後、忘れてしまった項目など振り返ってみても一番詳しくて頼りになりました。
ただ、唯一の欠点ともいえるのが「ポケットに入るサイズではない」ことです。
どこかに置いておき、時折参考にする感じで使うことになると思います。
“新生児学入門”の感想
書籍名
新生児学入門
レビューした人
当時小児科医3年目(サイト運営者の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★★☆
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:新生児科を回っている時
なぜ:病態生理から詳しく書いてある
どのように:より深い洞察ができるようになる
読者の感想
日本の新生児医療を先駆者となった先生の哲学が映された本で、助産師の学校で教科書として使われることもあります。
率直に言うと、何度も開くような実践的な手引きとしては他にお勧めしている本の方が良いですが、
これを1人でも多くの小児科医が読むことでもっと良い新生児診療が実現できるかもしれないと思い紹介しました。
他の参考書と比べても、病態生理から詳しく書いてあり、この参考書から学ぶことでより深く考えることができるようになります。
新生児科では時間に少し余裕ができると思うので、気になる箇所を読むことをお勧めします。
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★☆☆
読み返し度
★★☆☆☆
参考書のレベル
発展編、後期研修働きたて向け
読者の感想
これは、個人的な好みなんですが、病態生理まで理解するのが好きなため★8つとしています。
実務には直結はしないまでも、しっかり読むことでかなり実臨床に知識をフィードバックできます。
小児科医1年目に第4版の医学的な内容の部分は通読していたのですが、2018年の9月に6年ぶりに新版が出たので再度読み直しました。
かなり内容が変わっていたので詳しく書くと、
これまでは日本のNICUのパイオニアの仁志田先生がほぼ一人で書いた参考書ということでも特徴的な参考書で、仁志田先生の哲学が体現されたような内容だったのですが、
第5版からは第一線で働いている新生児科の先生も書いていて、より臨床につながるようなスタイリッシュな内容となっています。
呼吸器の項でも、人工呼吸器のモニターの見方や呼吸器の設定についてなども分かりやすく原理から書いてくれてます。
循環の項にいたっては、ほぼ一新してます笑
ただ、改悪されてかというと全くそういうことはなく、むしろ臨床で必要なやや踏み込んだ病態や原理に関するところからの説明がありとても勉強になりました。
個人的には、「仁志田先生の本」から「新生児科の参考書」になってしまったなぁ、と少しだけ悲しくなりました。。。
“NICU ベッドサイドの診断と治療”の感想
書籍名
“NICU ベッドサイドの診断と治療”の感想
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
読み返し度
★★★☆☆
参考書のレベル
発展編、後期研修働きたて向け
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:NICUローテーションし始めのころ
読者の感想
意外とネットなどでも情報がないですが、個人的におすすめなNICUの参考書です。
読んでみて感じたターゲット層は「NICUまわり始めの数か月」といった印象で、中心静脈栄養や経腸栄養についても、気になるけど基本的過ぎて他には書いてなかったようなことをしっかり明記してくれていました。
上級医に教わってそんなものかぁと思っていた、日齢・出生体重での標準的な水分量や、末梢のみで管理するときの輸液、高カロリー輸液の組成、経腸栄養の開始や増量についての目安、などなど、1か月もいれば当たり前っしょと言えるような内容も最初はチンプンカンなことが多いと思うので、この参考書を最初から読んでいればなぁと思った参考書でした。
初期研修の時にNICUの経験ほぼないので最初が心配です、という人に特におすすめです。
“2015CoSTRに基づいた 新生児低体温療法 実践マニュアル”の感想
書籍名
“2015C0STRに基づいた 新生児低体温療法 実践マニュアル”
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
読み返し度
★★☆☆☆
参考書のレベル
発展編、後期研修働きたて向け
読者の感想
新生児の蘇生に入る以上、”新生児仮死”からは絶対逃れることができません。どんな元気に発育していた胎児でも、出生時のイベントで仮死になりえるからです。
そういった新生児仮死に出会った時に、ちゃんと評価項目を確認しエビデンスに基づいた対応をするために、この本に目を通しておくとよいと思います。
少なくとも、低体温療法の適応の部分は勉強しておきましょう。低体温に行くまでの時間が決まっている以上、搬送の判断までにあまり時間をかけられないことが多いです。
“新生児診療マニュアル”の感想
書籍名
新生児診療マニュアル
レビューした人
当時小児科医3年目(サイト運営者の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★☆☆
読み返し度
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:NICU
どのように:NICUで必要な知識が簡潔にまとめてある。ポケットに入るサイズ感。
読者の感想
これは一番有名なNICUのマニュアルです。
白衣のポケットに入るような大きさで、NICUで働く上で知っておくべきことが簡潔にまとめてあり、とても使いやすいです。
新生児を回る際は必ずしも必要ではないかもしれませんが、NICU勤務の際はこれを絶対お勧めします。
レビューした人
小児科医5年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
読み返し度
★★☆☆☆
参考書のレベル
発展編、後期研修働きたて向け
読者の感想
一番有名なNICUマニュアルで、みんながよく困るような内容は基本的に簡潔にまとまっています。
東大のマニュアルと、「日本のNICUのポケットマニュアル」の座を争っていますが、どっちも読んでみてどっちがいいという結論は特にありません。
どちらも詳しく書いてある項目、書いてない項目があって、どっちの方が有意に便利だったということはありませんでした。
使い慣れている方とか、施設で周りの人が使っている方、などで選べばいいと思います。
”心エコーハンドブック 先天性心疾患”の感想
書籍名
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★☆☆☆☆☆
参考書のレベル
発展編
使用した場面、役立ったエピソード
●先天性心疾患の患者さんのエコー像を正しく理解したい時
●NICU(Neonatal Intensive Care Unit:新生児特定集中治療室)で勤務する時
読者の感想
非常に有名な先天性心疾患のエコーの参考書として知られています。
実際のエコーは難易度が高すぎるあまり一般小児範囲外なケースも多いのですが、区分診断法(NICUで心奇形のスクリーニングとして行うもの)についての解説も詳しく載っています。数周読み込んだ参考書の1つです。
“東大病院 新生児診療マニュアル”の感想
書籍名
“東大病院 新生児診療マニュアル”
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★☆☆☆☆
読み返し度
★★☆☆☆
参考書のレベル
発展編、後期研修働きたて向け
読者の感想
神奈川こども病院のマニュアルに比べて、最近出版されたこともあり、より項目立ては明確で分かりやすい印象があります。
外科疾患に関しても若干だけ詳しかった気がしました。
その他は、一長一短な気がしたので、ポケットマニュアルは好きな方を選べばいいと思います。
“胎児心拍数モニタリング講座”の感想
書籍名
“胎児心拍数モニタリング講座”
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★☆☆☆☆
読み返し度
★☆☆☆☆
参考書のレベル
発展編、後期研修働きたて向け
読者の感想
必ずしも必要ではないですが、知っておくと産科医の感覚や、胎児心拍数図をみてその分娩がどうなりそうかおおまかに予想できるようになります。
成育の当直では、吸引・鉗子分娩と帝王切開の時に蘇生に立ち会います。
この参考書を読んだ後、モニターとパルトグラムなどの記載を見ながらそのお産に呼ばれそうかどうか予想するゲームを勝手にしてたのですが、最後の方はかなり当てられるようになりました笑
まぁ、基本的にはあまり必要ないですね笑
産婦人科のレジデントでは必読といわれているような名著のようです。