”小児心身医学会ガイドライン集”の感想
書籍名
レビューした人
小児科医5年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★★☆
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
小児科医として、小児心身疾患の鑑別を網羅したい時
読者の感想
心身医療ガイドライン、小児起立性調節障害診断・治療ガイドライン、不登校診療ガイドライン、摂食障害ガイドライン、繰り返す子供の痛みの理解と対応ガイドライン、の5つのガイドラインがまとまっています。
小児科になるまでは気が付きませんでしたが、多くの子どもたちが心身症としての頭痛や腹痛に悩んでおり、また気持ちの問題で不登校になっていると思い込んでいたら実は身体的に起立性調節障害があったなどの症例も少なくないです。
小児科医として不登校の子どもにどう対応するか、答えは無く難しい問いですが、勉強しておくべきであると思います。
先生たちがそれぞれに自分なりの答えを見つけていってほしいです。
“夜尿症 診療ガイドライン 2016″の感想
書籍名
“夜尿症 診療ガイドライン 2016”
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★☆☆
読み返し度
★★☆☆☆
参考書のレベル
発展編、後期研修働きたて向け
読者の感想
夜尿症は7歳で10%、10歳で5%、15歳以上で2~3%と実はかなりの頻度で起きており、致命的な疾患ではないまでも子供の自尊心を損ない人生全体にいい影響を与えないとされます。
ガイドラインにしては読みやすい本書を使って、症状・分類や大まかな治療の流れを確認すると良いと思います。
もし夜尿症の子の外来をするのであれば、適切に治療するためにも絶対に一度読むようにしてください
“小児・思春期の頭痛の診かた”の感想
書籍名
“小児・思春期の頭痛の診かた”
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
読み返し度
★★★☆☆
参考書のレベル
発展編、後期研修働きたて向け
読者の感想
小児の頭痛は、二次性を除外してからが長いです。
この本では、小児における片頭痛の特徴や、小児での予防薬の使い方、起立性調節障害との合併、周期性嘔吐症候群や腹部片頭痛との関連など、小児の慢性頭痛の診かたを書いてくれたとてもわかりやすい本です。
小児の頭痛は、心理的な面や起立性調節障害・片頭痛など色々と複雑にからみあって出ていることもあるため、色々と背景を知っておく必要があります。
あまり小児の頭痛だけで解説している参考書は少ないので、とても勉強になりました。
“夜尿症のみかた”の感想
書籍名
夜尿症のみかた
レビューした人
小児科医5年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★☆☆☆☆
参考書のレベル
後期研修中
読者の感想
夜尿症の参考書としては、夜尿症のガイドラインがあり、そちらで治療方針は分かっても、夜尿症の経過は長いので全体像をつかむのは難しいです。
そんな時、この参考書では、ある程度典型的なケースが8こ紹介されていて、それに沿って実際に夜尿症をどう見るべきかが書いてあるので分かりやすいです。
著者は夜尿症の専門ともいえる先生なので、「期待膀胱容量」などは詳しすぎるかもしれません。