”より理解を深める!体液電解質異常と輸液”の感想
書籍名
”より理解を深める!体液電解質異常と輸液”
レビューした人
初期研修医2年目産婦人科志望
総合評価
★★★★★★☆☆☆☆
読み返し度
★★★★☆
この参考書を読むタイミング
研修医1年目, 研修医2年目
この参考書を一文で表すなら
輸液を基礎医学に則って理解する
読者の感想
『研修医のための輸液・水電解質・酸塩基平衡』という本を紹介させていただきましたが、本書の内容は比較すると「体液恒常性」「体液分布」といった基礎医学的な内容重視なイメージ。「Starlingの法則」「Donnan平衡」…どこかで聞いたような名前もちらほら出てきます。
実際研修医が輸液を処方する上でどこまでの知識が必要かですが、細胞内-間質-血管内での水の動き方、レニン・アンギオテンシン系、バソプレシンなどのホルモンの動きについては研修医のうちに一度目を通しておくべき範囲だと個人的に思っています。
特に救命ICUのローテでは、体液移動の原則(例えば「生理食塩水500mlを輸液したら、細胞内間質血管内にどの程度留まるのか」など)の知識は必須です。
その部分が基礎医学に則って書いてあるというのは個人的にかなり良書ポイントだと思っていますが、簡単にであれば体液動態については他の本でも取り上げられていますし、その部分を読むだけに払う金額を考えると、必ずしも購入はマストではないかなと…
他に血ガスの読み方や尿細管についても書いてありますが、正直他のそれ用の本のほうがわかりやすいと思っています。
『内科レジデントの鉄則』などで該当ページを一読した上で、この本の題名にもある通り、”より理解を深めたい”と思ったら、一度立ち読みしてみることをお勧めします。
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★★☆
参考書のレベル
入門編
使用した場面、役立ったエピソード
電解質異常や輸液についての理解を深めたい時
読者の感想
低ナトリウム血症や高カリウム血症は小児を診ていても時々遭遇しますが、基本の考え方は成人例と大きく違いません。
この参考書は電解質異常についてとても詳しく書かれており、なおかつすごく分かりやすいです。
電解質異常の鑑別や解釈、対応については大切なことなのに案外忘れがちです。この参考書で繰り返し復習するようにしていました。
レビューした人
当時研修医2年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★☆☆
読み返し度
★★★★☆
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
どのように:低Na血症・高Na血症・低K血症・高K血症の治療、鑑別で役立った
読者の感想
(2018年2月 記)
酸塩基平衡や電解質異常の参考書の中では最も有名ではないでしょうか?
僕は総合診療科をローテしていた時、低Na血症・高Na血症・低K血症・高K血症の治療、鑑別でかなりお世話になりました。
酸塩基平衡・電解質異常に関してはこの1冊で十分なほど詳しい参考書です。
初期研修の2年間を通して役立つ参考書だと思うので是非購入してみてください。
“わかってきたかも「医療統計」・・・だけど論文読めません!!”の感想
書籍名
わかってきたかも医療統計・・・だけど論文読めません!!
総合評価
★★★★★★★★★☆
読み返し度
★★★★☆
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
どのように:英語論文を読むうえで知っておくべきことが詰まっている
読者の感想
(2020年4月 追記)
論文ってなんだかたくさん種類があって、食わず嫌い!という人にとてもおすすめの1冊です。
さらっと数時間で通読できる割には、論文の種類(メタアナリシスやRCT、観察研究など)の読み方や実際の論文を参照しながら注意点を解説してくれています。
(2018年1月 記)
あまり知られていない参考書かと思いますが、かなりオススメです。
臨床において結論が出ておらず議論がなされている分野は数多くあります。
自分がどう考えていくかを決定するためにも英語論文と向き合っていくことは避けて通れません。
この参考書では、
・とりあえず、PICO/PECOだけ読んでみよう
・気になったらabstractだけ読んでみよう
・メタアナリシスの読み解き方って?
など英語論文を読んでいく上で役立つ情報が詰まっています。
気軽に読めるのにとてもためになる参考書です。
是非購入を検討してみてください!
”抗菌薬の考え方、使い方 Ver.3”の感想
書籍名
”抗菌薬の考え方、使い方 Ver.3”
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★☆☆
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
●感染症用語の復習
●小児の抗菌薬の使い方についての復習
読者の感想
※既にVer.4が2018年に出版されていますが、小児の抗菌薬の項目が削除されているので、Ver.3のレビューをします。
感染症では沢山の略語が出てきて、「それってなんだっけ」と混乱してしまう時がありますが、その際の復習だったり、小児の抗菌薬の項目を読んだりしていました。復習する度にいいことが書いてある!と発見の連続でした。
初期研修の頃の第一印象は、「初学には向いてない…」というものでしたが、何度も使うにつれて、自分に馴染んできたような気すらします。
”考える腎臓病学”の感想
書籍名
”考える腎臓病学”
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
腎臓疾患を病態から整理したい時。
読者の感想
「腎臓の働きは不変」ということを意識した結果、小児科へ進んでから特に何度も読み返した参考書の1つです。
病態生理から論理的に解釈する方が好きなこともあり、腎臓の働きを糸球体や尿細管、チャネルレベルまで掘り下げ、且つどの薬がどのチャネルに作用するのか、等、詳しい解説がとても参考になり相性が良かったように思います。
“やさしイイ胸部画像教室”の感想
書籍名
やさしイイ胸部画像教室
総合評価
★★★★★★★★★☆
読み返し度
★★★☆☆
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:初期研修の早期
どのように:読みやすく何度も読み返した
読者の感想
(2020年4月 追記)
ぼくの働く病院では、珍しいことに胸部X線にまで放射線科の先生が読影レポートを付けてくれます。
しかしそのおかげで、読影を自分でせずにレポートに頼る機会が多くなり、能力が下がっていくのを実感しました。
そんな時に本書を読み返すことで、能力を向上させることができました。
特にシルエットサインから病変の場所を推測するなど、なんども復習が必要だなと思いました。
(2018年1月 記)
胸部X線、心電図、輸液、抗菌薬…。
医師として働き始めると、これらに関する理解は必須となってきます。
研修の早いうちから、これらの勉強をしていくことによって、その後の研修が充実していくのは言うまでもありません。
「よく目にするものほど早い時期に勉強する」
ということが大事です。
胸部X線の勉強をしっかりすれば、シルエットサインを見てCT上のS何領域に病変があるか予想することもできるようになります。
逆にサボってしまうと、明らかな肺野の浸潤影しか分からないことになります。
胸部画像の勉強においてこの参考書は、
読みやすく、分かりやすく、実際に何度も読み返したオススメ参考書
です。
“MRIに絶対強くなる撮像法のキホン Q&A”の感想
書籍名
MRIに絶対強くなる撮像法のキホン Q&A
レビューした人
当時初期研修医2年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★☆☆
読み返し度
★★★★☆
参考書のレベル
入門編~標準編
使用した場面、役立ったエピソード
どのように:「T1,T2,FLAIR,DWI」などの意味や特徴が分かる
読者の感想
(2020年4月 追記)
どうにも苦手なMRIですが、本書を利用しながら何度も復習しました。
後期研修医になると、後輩に指導することも多くなりますが、みなさん撮像法の特徴や仕組みをそらで教えることができますか?
心配な人はこの参考書で復習しましょう。
(2018年1月 記)
MRIが得意じゃない人は多いのではないでしょうか?
僕も苦手でこの参考書を何度も開いて参考にしました。
・T1/T2
・FLAIR, DWI, T2*,
・STIR, ADC map
などの意味や違い、特徴をこの参考書で地道に勉強するとだんだんと分かってきます。
レビューした人
医師4年目、脳卒中内科医
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
読み返し度
★★★★☆
参考書のレベル
入門編
使用した場面、役立ったエピソード
どのように:MRIの基本理解を深める
読者の感想
(2020年2月 記)
研修医2年目、脳卒中内科ローテート中に購入しました。何となく脳卒中診療におけるMRIの使い方はわかってきていましたが、基礎的な内容をしっかりおさえれば、その他の応用にもなると思い読みました。
本書はまず第0章で各種MRIのシーケンスについて、例えば、どれがT2強調画像なのか認識する方法、T2の意義などについてやさしく教えてくれます。そして、画像所見からどんな病態が想定されるのかを学べます。
MRIの原理についても比較的やさしく教えてくれていますが、結局分かったようなそうでもないようなという気分になるのはたぶん他書でも同じでしょう(自分だけかもですが)。ただ、パターンを丸覚えするよりは、本書で勉強した方が理解が深まるのは間違いありません。
その後第1~7章では各論で、頭部、脊椎・脊髄、胸部、腹部、、、と続きます。自分は頭部~脊椎・脊髄までしか読んでいませんが、そこでも基本的な内容や気になっていたことを勉強できました。
MRIを使うということは専門科にいけば必須なことだと思うので、どの専門となっても問題ないようにまずは本書で基礎を学んでみてはいかがでしょうか?
“異常値の出るメカニズム”の感想
書籍名
異常値の出るメカニズム
総合評価
★★★★★★★☆☆☆
読み返し度
★★★☆☆
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
どのように:辞書的な使い方
読者の感想
(2020年 4月 追記)
小児科になっても、血液検査とその異常がどのように起きるのかはとても大事で、必要に応じて調べています。
例えば、ALPが体のどの組織に分布していて、いつ・なぜ異常値をとるかなど、相変わらず詳しく書いてあり勉強になります。
(2018年1月 記)
疑問が沸いたときに辞書的な使い方をしていたので部分的にしか読んでいませんが、かなりオススメの参考書です。
Bil, ALP, AST, ALTなどの各検査値の上昇・下降の背景にどのような病態やメカニズムがあるのか詳細に説明してくれています。
ただし、第7版が出版されてページ数が460→280ページと大幅に減ったようで内容もカットされてしまっているようです。
ひょっとすると最新版よりも旧版の方が良いかもしれませんので、比べて検討してみてください。
“神経内科ハンドブック 第5版: 鑑別診断と治療” の感想
書籍名
神経内科ハンドブック 第5版: 鑑別診断と治療
総合評価
★★★★★★★★☆☆
読み返し度
★★★★★
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:研修医1年目に神経内科を回った時、2年目以降も神経内科疾患に関して調べる時
どのように:この参考書にしか載っていないような内容も多く、役立った
読者の感想
(2020年4月 追記)
小児科医としての評価は★8ほどはなく、6程度ですが、それでも例えば筋ジストロフィーや脊髄性筋萎縮症、ギランバレーなど、他の参考書で記載がないものも、本書に記載があったりといまだに頼りにしています。
(2018年1月 記)
初期研修1年目で神経内科をローテーションする際に買ったものです。
購入した時は、1万5千円は正直高いと感じていましたが、読んでみるとここにしか載っていない内容も多々あり、すごく参考になりました。
2年目以降も、神経内科に関連することは常にこの参考書を使って確かめています。
神経内科に興味がある人や、神経内科を回る人は購入してもいいと思います。
“感染症 診療マニュアル”の感想
書籍名
感染症 診療マニュアル
レビューした人
当時初期研修医2年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★★★
読み返し度
★★★★★
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:初期研修2年間の全て
どのように:感染症診療において大切なことが網羅されている
読者の感想
(2018年1月 記)
研修医生活の中で何度も読み返した参考書です。
初期研修の2年間で常に役立ったので、「研修医必携の参考書!」と言っても過言じゃありません。
どの診療科においても感染症の診療は重要で、病棟管理の際に必ず抗菌薬を使用する機会があります。
研修医が抗菌薬の処方や病棟管理を任されるほどに、この参考書の素晴らしさが分かってきます。
値段は1万円と高いかもしれませんが、この参考書を購入して後悔することはありません!
抗菌薬自体の勉強に関しては他の参考書を使った方がいいかもしれませんが、感染症治療を行う際には是非参考にしていただきたい1冊です。
レビューした人
初期研修医2年目。3年目からは小児科専攻の予定
総合評価
★★★★★★★★★☆
読み返し度
★★★★☆
参考書のレベル
発展編
使用した場面、役立ったエピソード
感染症について色々調べたい時に、辞書として
読者の感想
言わずと入れた青木先生の名著です。感染症の考え方の原則から抗菌薬、疾患、病原体のことまで網羅的に詳しく書いてあります。通読というよりは辞書的に使用することに向いていると思います。