”国試で耳学問”の感想
書籍名
国試で耳学問
レビューした人
医師5年目 産婦人科
おすすめ度(5点満点)
★★★★★
理解しやすさ(5点満点)
★★★★★
お値段(5点満点)
★★★★★
くわしさ(5点満点)
★★★★★
お値段(5点満点)
★★★★★
読者の感想
とっっても読み応えのある本で、学生・初期研修医の先生に強くおすすめします。
国家試験問題を解くのと実際の臨床で患者さんを見るのはやはり解離があって、たとえば国家試験の勉強とOSCEの勉強でもやり方は大きく違いますよね
なにより、国家試験の問題を通して臨床現場をイメージするという視点で作られてるのが新しいと思います。文章も語り口調で自分の中に入っていきやすいですし…
ちょうど国家試験が終わった学生の方々や、初期研修医の先生方にとっては特に読みやすいのではないのでしょうか? CBTが終わってこれから実習!の学生の方々にも予習教材としておすすめです。
おそらく自分だったら病棟実習が始まる前に買って、ローテーションしながら勉強したかなと思います国家試験問題を読み解く、という点では予備校教材とはまた違った面白さもありますね。
お値段もかなりリーズナブルになってるので(1600円でこれだけ内容濃い本はなかなか出会ったことないです…!
しかもnoteだと1200円…!!)、比較的手に取りやすいと思います新年度が見えてきたこの時期、空き時間の勉強にピッタリな一冊だと思います。
レビューした人
医学科5年
コンセプトのおもしろさ(5点満点)
★★★★★
内容のおもしろさ(5点満点)
★★★★★
レイアウトの読みやすさ(5点満点)
★★★★★
実臨床へのお役立ち(5点満点)
★★★★★
他の人へのおすすめ度(5点満点)
★★★★★
本に対してまず持った「良い」印象
国家試験対策の教材での解説とは異なる視点から問題を読み解いていくところが非常によかった。
文量も多すぎず読むのが全く苦にならないだけでなく、その文量の中で大切なところ、臨床で役立つところを丁寧に解説されており非常に勉強になった。
何科の章が一番面白かったか
眼科の章が非常にためになりました。
学校ではひとつひとつの疾患について疫学や病態や治療など学んでいても、やはり臨床の現場で何をしたらいいかわからないということはよくあることだと思います。実際にこの本を読む以前は、確かに目の症状を主訴にくる患者さんにどんな対応をするのかあまり想像できませんでした。こうやって対応するのかと勉強にもなりましたし、実際の臨床の現場を想像できました。
本に対して持った「悪い」印象
文章の中で、太文字や赤文字だけでなく蛍光マーカーが多用されており、ぱっと見での重要な部分がわかりにくかった。
レビューした人
医学科6年
コンセプトのおもしろさ(5点満点)
★★★★★
内容のおもしろさ(5点満点)
★★★★★
レイアウトの読みやすさ(5点満点)
★★★☆☆
実臨床へのお役立ち(5点満点)
★★★★★
他の人へのおすすめ度(5点満点)
★★★★★
本に対してまず持った「良い」印象
導入が医師国家試験の過去問からのため、医師国家試験受験後のこの時期にはスッと情報が入ってくるように感じ、良かった。
何科の章が一番面白かったか
眼科の章が非常にためになりました。
学校ではひとつひとつの疾患について疫学や病態や治療など学んでいても、やはり臨床の現場で何をしたらいいかわからないということはよくあることだと思います。実際にこの本を読む以前は、確かに目の症状を主訴にくる患者さんにどんな対応をするのかあまり想像できませんでした。こうやって対応するのかと勉強にもなりましたし、実際の臨床の現場を想像できました。
本に対して持った「悪い」印象
紙媒体であれば気にならないのかもしれないが、電子書籍として読んでいると、紙面がやや明る過ぎて、読みづらさを感じた。他の電子書籍を読んでいる時と比べて、デバイスの明るさを暗くすることが多かった。
レビューした人
医学科6年
コンセプトのおもしろさ(5点満点)
★★★★★
内容のおもしろさ(5点満点)
★★★☆☆
レイアウトの読みやすさ(5点満点)
★★★★★
実臨床へのお役立ち(5点満点)
★★★★☆
他の人へのおすすめ度(5点満点)
★★★★★
本に対してまず持った「良い」印象
国試でなぜ厚労省がその問題を出題しているかを実際の専攻医の立場からみてわかりやすく解説されていて非常に読みやすかったです。さらに、私自身が国試受験直後ということもあり、疾患にfocusしてしまいがちですが、この本では患者であったり実際の現場の対応等幅広い視野を再度認識できました。また色使いも章毎に統一されていて非常に見やすかったです。
何科の章が一番面白かったか
耳鼻科が一番興味深かったです。国家試験勉強で理解している気になっていた気管孔と気管切開の違いが全く理解できてなかったことを認識させられました。また、中耳炎という一般的な疾患を合併症含め取り上げてくださっているのも非常に内容が頭に入ってきました。
本に対して持った「悪い」印象
全体的に正直国家試験予備校で教わったことが多く、国家試験と臨床の架け橋というコンセプトはわかるのですが、もう少し臨床寄りの難しめの内容、例えば眼科の緑内障の治療であったり、小児科の緊急疾患などを深く知れたらないいなと思いました。
“小児感染症の診かた・考えかた”の感想
書籍名
“小児感染症の診かた・考えかた”
レビューした人
小児科医4年目(サイト運営の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★★★
読み返し度
★★★★★
参考書のレベル
発展編、後期研修働きたて向け
使用した場面、役立ったエピソード
いつ:小児感染症を診るとき
なぜ:小児科で感染症の考え方を書いたまとまった参考書がない中、この参考書が一番勉強になるから
読者の感想
小児感染症分野だと、この「小児感染症の診かた・考え方」と「小児感染症のトリセツ」の2冊がとてもよい参考書なのですが、個人的な好みでこちらの方にのみ星10個の満点の評価をしています。
僕が読んできた参考書200冊中、確かまだ2−3冊にしかつけていなかった満点をここでつけました。
トリセツ同様に、抗菌薬の1つずつの特徴や、肺炎・中耳炎・蜂窩織炎など項目ずつの解説もしっかりしており、全体的に分量も多いことからトリセツよりも詳しいです。
またchapter4に書かれている「月齢による発熱の対応の仕方」に関しては、救急外来で悩むことや、自分の中でしっかりとしてルールにできていなかった部分をしっかり説明してくれていて、さらに自分の診療をブラッシュアップすることができました。
「この年齢層では呼吸器症状がなくてもoccult pnuemoniaを疑ってX線をとる」など、ちゃんと決められている人はどれだけいるでしょうか。
Hibや肺炎球菌のワクチンは何回打っていれば予防効果を期待してよいか、など個人的に疑問に思っていたことにズバリ答えてくれてとても勉強になりました。
小児でよく問題となる、肺炎や尿路感染症についての解説や、抗菌薬ごとの説明に関してもある程度しっかり勉強していたはずですが、それでも知らない役に立つ知識がまとまっており、目から鱗でした。
イメージでいうと、トリセツよりもより”考え方”の部分に重点をおいてくれている印象でした。
小児科後期研修の方は、絶対買って読んでください。読んでないだけで周りと大きな差が出来てしまいます。
“PALS小児二次救命処置プロバイダーマニュアル”の感想
書籍名
PALS小児二次救命処置プロバイダーマニュアル
読んだ人
小児科医4年目(当サイト運営者の次郎作)
総合評価
★★★★★★★★★★
参考書のレベル
標準編
使用した場面、役立ったエピソード
どのように:蘇生・救急対応を単に覚えるのではなく病態を把握しながら治療を進めていく流れが示されている
読者の感想
「小児科専門医を名乗るなら必須」と言っていい参考書です。
たとえPALSを受講しなくとも、この参考書の内容は学ぶべきだと思います。
PALSプロバイダーコースとは、簡単に言うと小児版のACLSで小児科、救急科が小児の蘇生や救急対応の際に必要な知識・フローチャートを学ぶためのコースです。
AHAやAAPが共同でやっているコースなので、蘇生や救急対応を単に覚えるだけでなく病態を把握しながらやや特異的な治療に進んでいく流れがあることが特徴的です。
コース受講料は5,6万円、参考書自体も1万5千円と値は張ってしまいますが、読み込んでみると学ぶべきことが詰まっています。
特に成育はシミュレーションで定期的にPALSの考え方を実践できる機会もあり、僕は2回通読して部分的には5回ほど読んで復習しました。
強くオススメしたい参考書です。